「おすそ分け」という言葉には、「もらいものや利益を、さらに他の者に分け与えること」という意味があります。
誰かに何かを分けてあげる時などによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「おすそ分け」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
おすそ分けの意味は『もらいものや利益を、さらに他の者に分け与えること』
おすそ分けの読み方は「おすそわけ」です。
おすそ分けは、漢字で書くと「お裾分け」となります。
裾は衣服の縁の部分で汚れやすいということから、つまらないことを表しています。
つまらないもの(裾)を分けるという「おすそ分け」は、自分には余計なものを他人に分けるという意味の言葉として使われるようになりました。
『おすそ分け』には
- もらいものや利益を、さらに他の者に分け与えること
などの意味があります。
「おすそ分け」の正しい使い方を例文で紹介!
「おすそ分け」は、もらいものなどを誰かに分け与える場面で使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
ママ友に、実家から届いたりんごをおすそ分けした。
例文②
おすそ分けしてもらったパンが美味しかった。
例文③
いつも夕飯のおかずをおすそ分けしてもらって悪いなぁ。
例文④
お団子が食べきれないのでおすそ分けさせてください。
例文⑤
おすそ分けしてもらえると、嬉しい気持ちになる。
【おすそ分けを使う時の注意点】
謙遜の意味合いで使う場合もありますが「つまらないものを分ける」という語源があるため、目上の方に使うのは避けたほうがよいと考えられています。
何気なく使っている言葉ですが、注意しましょう。
「おすそ分け」の類義語・言い換え5選
『おすそ分け』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 分ける
- シェア
- 山分け
- 分配
- 福分け
類義語①分けるの意味
幾つかに割って与える。分配する。また、一部分を人に与える。
引用:goo辞書
ピザを頼んで、みんなで分けて食べました。
類義語②シェアの意味
分けること。分配。分担。
引用:goo辞書
お互い違うメニューを頼んで、シェアして食べよう。
類義語③山分けの意味
手に入れた物を半分ずつに分けること。また、ほぼ等分に分けること。折半 (せっぱん) 。
引用:goo辞書
収穫したサツマイモを兄と山分けしました。
類義語④分配の意味
分けて配ること。配分。
引用:goo辞書
父の遺産を姉と分配しました。
類義語⑤福分けの意味
祝いの品や人からもらったものを他の人に分けてやること。また、そのもの。福渡し。お裾分 (すそわ) け。おふくわけ。
引用:goo辞書
隣の家から、桃のお福分けをいただきました。
「おすそ分け」と「お福分け」の違いは?
「おすそ分け」と「お裾分け」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「おすそ分け」にはもらいものや利益を、さらに他の者に分け与えることという意味がありますが、
それに対し「お福分け」には、祝いの品や人からもらったものを他の人に分けてやることという意味があります。
どちらも他の人にもらいものなどを分けるという意味をもっている言葉です。
「おすそ分け」はつまらないものを分けるという語源であることに対して「お福分け」は幸福を分けるというめでたい雰囲気のある言葉ですので、目上の人にも使えます。
似たような意味の言葉でも失礼のない言い方になりますので、ぜひ使い分けてみてください。
「おすそ分け」は英語で『share』
おすそ分けは英語の『share』に言い換えることができます。
英語の『share』には
- 分け前
- 取り分
という意味があります。
「おすそ分け」の対義語・反対語は『独り占め』
おすそ分けの対義語は、『独り占め』になります。
独り占めには
- 自分または自分たちだけのものにすること
- 独占
などの意味があり、自分だけのものにすることを表す際に用いられます。
叔母さんに美味しいケーキをいただいたが、弟には内緒にして独り占めしよう。
もらいものや利益を、さらに他の者に分け与えることを表す「おすそ分け」に対して、自分だけのものにする「独り占め」は、反対の意味の言葉として使うことができます。