「買いかぶりすぎ」という言葉には、「実際以上に高く評価すること」という意味があります。
自分が話し相手から、実力以上に高い評価を頂いた時によく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「買いかぶりすぎ」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「買いかぶりすぎ」の意味は『実際以上に高く評価すること』
買いかぶりすぎの読み方は「かいかぶりすぎ」です。
語源は「買いかぶる」と「すぎ」という2つの言葉から来ており、
- 「買いかぶる」は、物を相場より高い値段で買うこと
- 「すぎ」は、時間や年齢、程度などが制限を超えていること
の2つが合わさってできた言葉です。
『買いかぶりすぎ』には
- 人物について、実力以上に高く評価すること
などの意味があります。
「買いかぶりすぎ」の正しい使い方を例文で紹介!
「買いかぶりすぎ」は、人物について、実力以上に高く評価する時に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
私の業績を同僚に褒められたが、それは買いかぶりすぎだと思う。
例文②
どうやら彼は部下の能力を買いかぶりすぎていたようだ。
例文③
私の事を頼りにしてくれるのはありがたいが、それは買いかぶりすぎです。
【買いかぶりすぎを使う時の注意点】
「買いかぶりすぎ」とは本来モノに対して使われた言葉ですが、明治時代以降、現在使われている意味に変化していきました。
今は人に対して使われる事がほとんどです。
また、相手との会話中に自分がこの言葉を発する場合は、自分を相手より低く見せる謙遜(けんそん)の意味も込められています。
「買いかぶりすぎ」の類義語・言い換え3選
『買いかぶりすぎ』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 買う
- 過大視
- 贔屓目(ひいきめ)
類義語①買うの意味
- 代金を払って自分の所有とする。
- 自分のしたことがもとになって、好ましくないことを身に負う。招く。
- 進んで引き受ける。
- 価値を認める。
- 金銭を払って売春婦などと遊興する。
引用:goo辞書
教師は彼のリーダーシップ能力を買っている。
類義語②過大視の意味
[名](スル)物事を実際以上に大きく見ること。また、必要以上に重大に考えること。
引用:goo辞書
その問題を過大視すると、本来の目的が見えなくなるので注意が必要だ。
類義語③贔屓目(ひいきめ)の意味
ひいきをした見方。好意的な見方。
引用:goo辞書
この勝負は、贔屓目に見ても相手の方が有利である。
「買いかぶり」と「過大評価」の違いは?
「買いかぶり」と「過大評価」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「買いかぶり」には実力以上に高く評価することという意味がありますが、
それに対し「過大評価」には、物事を実際より高く見積もったり評価することという意味があります。
2つの言葉は意味が似ていますが、「買いかぶり」が人にのみ使う言葉に対して、「過大評価」は人にも物にも使用出来る言葉です。
またもう1つの違いとして、「買いかぶり」には、自分をへりくだり相手を立てる(謙遜)の意味が込められています。
それぞれ使用する場面が異なりますが、意味を踏まえると「過大評価」は物にも使用出来るので汎用度が高いと言えます。
「買いかぶりすぎ」は英語で『overestimate』
買いかぶりすぎは英語の『overestimate』に言い換えることができます。
英語の『overestimate』には
- 過大に評価する
- 買いかぶる
という意味があります。
「買いかぶりすぎ」の対義語・反対語はありません
買いかぶりすぎの対義語は、ありません。
明確な反対語はありませんが意味を踏まえると「見くびる」という言葉が反対語にあたります。
「見くびる」の意味は、大したことはないと甘く考える、という意味です。