「早計」という言葉には、「早まった考え・十分に考えないで判断すること」という意味があります。
ビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「早計」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「早計」の意味は『早まった考え・十分に考えないで判断すること』

早計の読み方は「そうけい」です。
「早」は小学1年生、「計」は小学2年生で習う漢字で、
- 「早」ははやい・はやまる
- 「計」はかぞえる・くわだてる
の2つが合わさってできた言葉です。
『早計』には
- 早まった考え
- 十分に考えないで判断すること
などの意味があります。
「早計」の正しい使い方を例文で紹介!

「早計」は、早まった考えや軽はずみな判断することを表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

価格が安いからといって、内容をよく見ずに契約するのは早計な判断だと思います。
例文②

スカウトされて浮かれて決めてしまったことは早計だったと後悔している。
例文③

まだ若いうちから夢を諦めるのは早計だよ。
例文④

このプロジェクトの失敗は彼が悪いと決めつけるのは早計です。事情を聞いてみましょう。
例文⑤

単なる噂話で、彼を嫌いになるなんて早計だよね。
【早計を使う時の注意点】
「早計」は早まった考え・十分に考えないで判断することの意味で、早まった考えや軽はずみな判断することを表すときに使われます。
賢明とは言えない判断を下したり、考慮することなくすぐに決めてしまうような状況など、ほぼネガティブな意味合いで使われます。
ビジネスシーンで目上の人に使う際は失礼にならないよう気を付けて使うようにしましょう。
「早計」の類義語・言い換え4選

『早計』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 浅慮
- 軽率
- 短絡的
- 性急
類義語①浅慮の意味

今回の不手際は私の浅慮の致すところです。大変申し訳ありません。
類義語②軽率の意味

今は軽率に結論を下すべきではないと思います。
類義語③短絡的の意味

息子はまだ短絡的な考え方しかできないので、親のアドバイスが必要だと思います。
類義語④性急の意味

この件に関しては、性急な判断は危険なので避けましょう。

「早計」と「浅慮」の違いは?

「早計」と「浅慮」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「早計」には早まった考え・十分に考えないで判断することという意味がありますが、
それに対し「浅慮」には、考えの浅いこと・あさはかな考えという意味があります。
どちらも考え方に問題があるとされるときに使われる言葉で、「早計」はもっといろいろな事情を考慮すべきという意味合いが含まれている言葉です。
一方で、「浅慮」は考えが浅はかというアバウトな意味しか持っておらず、具体的な内容は伝わりづらい言葉です。
「早計」は英語で『overhasty』

早計は英語の『overhasty』に言い換えることができます。
英語の『overhasty』には
- 早計
- 早計な
という意味があります。
「早計」の対義語・反対語は『熟慮』

早計の対義語は、『熟慮』になります。
熟慮には
- よくよく考えること
- いろいろなことを考えに入れて、念入りに検討すること
などの意味があり、よくよく考えた上で何かを決めたり行ったりする時に用いられます。

熟慮の末今回のイベントは中止にすることになりました。
「早計」は早まった考え・十分に考えないで判断することを指し、「熟慮」はよくよく考えること・いろいろなことを考えに入れて、念入りに検討することを指しています。
つまり、十分に考えるか否かの違いです。
