「物見遊山」という言葉には、「気晴らしにあちらこちらを見物すること」という意味があります。
日常会話でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「物見遊山」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
物見遊山の意味は『気晴らしにあちらこちらを見物すること』

物見遊山の読み方は「ものみゆさん」です。
語源は禅宗の僧侶が寺での修行を終え次の寺に移動する際、自然を自由に楽しみながら散策していたことから来ており、
『物見遊山』には
- 気晴らしにあちらこちらを見物すること
などの意味があります。
「物見遊山」の正しい使い方を例文で紹介!

「物見遊山」は、気晴らしに遊びに出かけること・気晴らしにあらこち見物することを表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

次の休みは、家族で少し遠出して物見遊山にでも行こうと思っています。
例文②

観光地とはいえ、仕事なので物見遊山にきたわけではありませんよ。
例文③

一応今日は仕事で来ているので、物見遊山的な行動は控えるようにしてください。
例文④

遊園地での研修は物見遊山気分で参加してしまっているので、ほぼ仕事になりません。
例文⑤

新入社員の僕には、物見遊山する時間などありません。
【物見遊山を使う時の注意点】
「物見遊山」は気晴らしにあちらこちらを見物することを意味します。
例文③・④のように、「的」や「気分」という言葉を合わせて使われることもあり、比較的ネガティブなシーンに使われることが多いです。
現代では特に「気軽さ」が強調され、「仕事に対する真剣な姿勢」の対比として使われることもありますので、ビジネスシーンで使う際は注意が必要です。
「物見遊山」の類義語・言い換え4選

『物見遊山』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 観光
- 行楽
- 遊覧
- レジャー
類義語①観光の意味
他の国や地方の風景・史跡・風物などを見物すること。
引用:goo辞書

夏休みは以前から行ってみたいと思っていた北海道に観光に出かけました。
類義語②行楽の意味
山野などに行って遊び楽しむこと。遊山 (ゆさん) 。
引用:goo辞書

連休は行楽客でいっぱいなので避けて行こうと思っている。
類義語③遊覧の意味

島々を船で巡って遊覧する船に乗って楽しみたいと思います。
類義語④レジャーの意味
仕事などから解放された自由な時間。余暇。また、それを利用してする娯楽や行楽。
引用:goo辞書

子ども達とまだ行ったことのないレジャー施設に行こうと計画しています。

「物見遊山」と「観光」の違いは?

「物見遊山」と「観光」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「物見遊山」には気晴らしにあちらこちらを見物することという意味がありますが、
それに対し「観光」には、他の国や地方の風景・史跡・風物などを見物することという意味があります。
「観光」は楽しみを目的としている旅行を指し、気晴らしに出かけるというよりも出かけることがすでに目的となっている言葉です。
一方で、「物見遊山」は気晴らしに出かけることが目的で、ひと仕事終えてからの楽しみというニュアンスがあります。
「物見遊山」は英語で『pleasure-trip』

物見遊山は英語の『pleasure-trip』に言い換えることができます。
英語の『pleasure-trip』には
- 遊覧旅行
という意味があります。
「物見遊山」の対義語・反対語はありません

物見遊山の対義語は、ありません。
