「しらを切る」という言葉には、「わざと知らないふりをする」という意味があります。
日常会話でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「しらを切る」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
しらを切るの意味は『わざと知らないふりをする』
しらを切るの読み方は「しらをきる」で、別表記は「白を切る」です。
語源は、「しら」は「知らぬ」の略で「白」を当て字で使われており、目立つような口ぶりや態度をすることを指す「切る」を合わせて使うようになりました。
『しらを切る』には
- わざと知らないふりをする
- しらばくれる
などの意味があります。
「しらを切る」の正しい使い方を例文で紹介!
「しらを切る」は、わざと知らないふりをすることを表す時に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
夫は「知らない」とあくまでもしらを切るので、証拠を突きつけました。
例文②
つい冷凍庫の最後の1本のアイスを食べてしまい妻に追及されたが、しらを切りとおした。
例文③
私は友達を守るためにしらをきりましたが、後悔しています。
例文④
白を切っても防犯カメラの映像で分かる時代なんだからやめた方がいいですよ。
例文⑤
容疑者は「やってない」の一点張りでしらを切り通すつもりのようだ。
【しらを切るを使う時の注意点】
「白を切る」は知っているのにわざと知らないふりをすることやしらばくれることを指している言葉です。
例文のように、基本的にマイナスなイメージで使われている言葉です。
「しらを切る」の類義語・言い換え5選
『しらを切る』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 嘯く
- しらばくれる
- とぼける
- 知らんぷり
- 頬被り
類義語①嘯くの意味
読み方:うそぶく
- とぼけて知らないふりをする。
- 偉そうに大きなことを言う。豪語する。
- 猛獣などがほえる。鳥などが鳴き声をあげる。
- 口をすぼめて息や声を出す。口笛を吹く。うそむく。
- 詩歌を小声で吟じる。うそむく。
引用:goo辞書
父は歳を取ったことを言い訳にして、平気な顔をして嘯くので困る。
類義語②しらばくれるの意味
知っていて知らないさまを装う。しらばっくれる。
引用:goo辞書
あの人が犯人なのにしらばくれて認めないそうです。
類義語③とぼけるの意味
政治家は、とぼけたり記憶がなくなったりすることがあるので信用できません。
類義語④知らんぷりの意味
実際には知っていることについて、さもそれを知らないかのように振舞うこと。見て見ぬふりをするさまにも用いる。
引用:weblio辞書
身近な人が困っているのに知らんぷりできるその神経が理解できない。
類義語⑤頬被りの意味
彼女は面倒なことが起こりそうになるといつも頬被りします。
「しらを切る」と「嘯く」の違いは?
「しらを切る」と「嘯く」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「しらを切る」にはわざと知らないふりをするという意味がありますが、
それに対し「嘯く」には、とぼけて知らないふりをするという意味があります。
どちらも、知らないふりをすることを意味しており、置き換えて使うことができます。
「白を切る」は一般的によく使われている言葉ですが、「嘯く」は一般的に使われていないことや他の意味もあるという違いです。
「しらを切る」は英語で『pretend not to know』
しらを切るは英語の『pretend not to know』に言い換えることができます。
英語の『pretend not to know』には
- 嘯く・嘘ぶく・空を使う・空嘯く・うそぶく・知らない風を装う・頬被り
- しらばくれる・空惚ける・素知らぬ振りをする
という意味があります。
「しらを切る」の対義語・反対語はありません
しらを切るの対義語は、ありません。