「標榜」という言葉には、「主義・主張などをはっきりと掲げ示すこと」という意味があります。
企業や政党などが、理念や主義を掲げることを表すときによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「標榜」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「標榜」の意味は『主義・主張などをはっきりと掲げ示すこと』
標榜の読み方は「ひょうぼう」です。
標榜の語源はそれぞれの漢字の意味からきており、
- 「標」は 目立つように示す
- 「榜」はかかげる、かかげしめす
の2つが合わさってできた言葉です。
『標榜』には
- 善行をほめたたえ、その事実を記した札を立てて世に示すこと。また、その札
- 主義・主張などをはっきりと掲げ示すこと
などの意味があります。
「標榜」の正しい使い方を例文で紹介!
「標榜」は、使うシーンによって少しずつ意味が変わってきます。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①「善行をほめたたえ、その事実を記した札を立てて世に示すこと」という意味で使う時
善行をたたえるために、札を立てて示す時に使われます。
【例文①】

歴史上の人物を輩出した地として、標榜してあります。
【例文②】

地方振興の一環として、有名作品の聖地巡礼に関する標榜を立てることになりました。
例文②「主義・主張などをはっきりと掲げ示すこと」という意味で使う時
企業や政党などが、理念や主義を掲げることを表す時に使われます。
【例文①】

この企業はSDGsに即した製品開発を標榜しています。
【例文②】

あの政党は少子化対策に力を入れることを標榜している。
【標榜を使う時の注意点】
2つの意味を持っているので、使う文脈に注意しましょう。
「標榜」の類義語・言い換え5選
『標榜』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 表明
- 主張
- 宣言
- 声明
- 掲げる
類義語①表明の意味
自分の考え・決意などを、はっきりあらわし示すこと。
引用:goo辞書

彼は現政権を支持すると表明した。
類義語②主張の意味
自分の意見や持論を他に認めさせようとして、強く言い張ること。また、その意見や持論。
引用:goo辞書

彼女はあの手この手で自分の主張を通した。
類義語③宣言の意味
個人・団体・国家などが、意見・方針などを外部に表明すること。また、その内容。
引用:goo辞書

その国は独立を宣言しました。
類義語④声明の意味
一定の事項についての意見や意思を世間に対して発表すること。また、その意見。
引用:goo辞書

混乱を治めるため、政府は声明を発表した。
類義語⑤掲げるの意味
- 人目につく高い所へ上げる。また、手に持って高く差し上げる。
- 新聞・雑誌などの、目立つ場所に載せる。目立つように工夫して載せる。
- 主義・方針などを、人目につくように示す。広く、示して知らせる。
- 垂れ下がっているものを、上の方へ持ち上げる。まくり上げる。
- 灯火をかき立てて明るくする。
引用:goo辞書

我が社は安全第一を掲げて仕事をしています。

「標榜」は英語で『profess』
標榜は英語の『profess』に言い換えることができます。
英語の『profess』には
- 公言する
- 明言する
という意味があります。
「標榜」の対義語・反対語はありません
標榜の対義語はありません。
