『レジリエンス』はビジネスシーンでよく使われるカタカナ語で、『回復力』『復元力』という意味があります。
初めて『レジリエンス』と聞いた時は難しいと感じたり、日本語で言ってよ!と思ったこともあるのではないでしょうか。
しかしビジネス用語の意味を知り、使い方を覚えていくことで、コミュニケーション能力や文書の読解力が向上していくでしょう。
この記事では『レジリエンス』の意味や、シーン別での使い方や例文などを分かりやすく紹介します。
レジリエンスの意味は3パターン
レジリエンスの意味①『弾力・復元力・回復力・強靱(きょうじん)』
「resilience」とは、主に「回復力」「立ち直る力」「復活力」「復元力」「弾力」などを意味する英語表現。品詞は名詞である。回復力や弾力と訳されるが、近年注目を集めている外来語としてそのまま「レジリエンス」と表記されることも多い。心理学でも登場する概念であり、単にストレスに強い打たれ強さではなく、困難に直面しても不利な状況から再起できる力を表す。
引用:weblio辞書
『レジリエンス』には
- 回復力
- 立ち直る力
- 復活力
- 復元力
- 弾力
などの意味があります。
友達のレジリエンスからは学ぶことが沢山あります。
レジリエンスの意味②『復元力』(IT分野)
レジリエンスとは、回復力、復元力、弾力などの意味を持つ英単語。IT分野では、情報システムがシステム障害や災害、サイバー攻撃などの問題に直面したとき、迅速に被害からの回復を図り正常な状態に復旧・復元する能力(の大きさ)をこのように呼ぶ。
引用:e-words
『レジリエンス』には
- 正常な状態に復旧
- 正常な状態に復元
などの意味があります。
システムダウンしたので、迅速にレジリエンスしなくてはいけない。
レジリエンスの意味③『病気などからの回復力』(心理学の分野)
レジリエンスとは、変化やストレスに対する回復力や立ち直る力のことである。
回復力。再起力。逆境に直面しても力強く成長できる資質
人間が持つ精神的な力を示す言葉であり、例として「レジリエンスを高める」という使い方をする。ビジネスシーンや心理学、精神看護の世界でも使用される言葉で、精神科の医療現場では患者が病気から立ち直る過程に際して、薬物療法などと共にレジリエンスは療法として含まれることもある。
引用:weblio辞書
『レジリエンス』には
- 回復力
- 再起力
- 逆境に直面しても力強く成長できる資質
- 立ち直る力
などの意味があります。
レジリエンスを高める事で、今後の治療効果が変わってきます。
レジリエンスの正しい使い方(ビジネスシーンで使う場合)
ビジネスシーンで使う『レジリエンス』は、『精神的回復力』『情報システムを正常な状態に復旧・復元する能力』などがあります。
例文①精神的回復力という意味で使う時
【Before】
ストレスの多い社会に対応するために、精神的回復力を強化することが重要です。
【After】
ストレスの多い社会に対応するために、レジリエンスを強化することが重要です。
例文②情報システムを正常な状態に復旧・復元する能力という意味で使う時
【Before】
コンピューターウイルスから早急に、システムを正常な状態に復旧しなければいけない。
【After】
コンピューターウイルスから早急に、レジリエンスしなければいけない。
ビジネスシーンで『レジリエンス』と言われた時は、『ストレスに対応し、回復する』『セキュリティ対策』と受け取ると良いでしょう。
【注意点】
「レジリエンスが高い」など、「ストレスに強い打たれ強さを」意味していい言葉に使いがちな「レジリエンス」ですが、逆にその言葉が相手を追い詰めることになる可能性もあります。
人物に対して使用する際は、相手との関係性・信頼関係などを考慮して使用するようにしてください。
レジリエンスの類義語6選
『レジリエンス』の類義語は6つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
①buoyancy(ボイアンスィ)
②adaptability(アダップタビラティー)
③strength(ストレングス)
④toughness(タフネス)
⑤elasticity(イラスティスィティ)
⑥flexibility(フレキシビリティ)
類義語①buoyancy(ボイアンスィ)の意味
浮力、浮揚性、(打撃などを受けてもすぐ)回復する力、快活さ、楽天的な性質、価格騰貴の傾向
類義語②adaptability(アダップタビラティー)の意味
適応性、順応性、融通性
類義語③strength(ストレングス)の意味
強さ、強いこと、力、体力、強度、濃度、濃淡、(精神的な)力、知力、能力
類義語④toughness(タフネス)の意味
堅いこと,丈夫なこと;頑丈,屈強;不屈;(仕事などが)きついこと,難しいこと
類義語⑤elasticity(イラスティスィティ)の意味
弾力、弾性、伸縮性、不幸から立ち直る力、融通のきくこと、順応性
類義語⑥flexibility(フレキシビリティ)の意味
曲げやすいこと、屈曲性、柔軟性、しなやかさ、御しやすさ、すなおさ、適応性、融通自在、弾力性
レジリエンスの関連用語5選
『レジリエンス』の関連用語は5つあります。
①resilient(リジリエント)
②Resilient person(レジリエンス・パーソン)
③レジリエンス教育
④ビジネスレジリエンス
⑤電力レジリエンス
関連用語①resilient(リジリエント)の意味
「resilient」とは、「resilience」の形容詞表現である。語源はラテン語の「resilire」「resilio(跳ね返る)」で、「re(後ろに)」「salire(跳ねる)」の要素に分解できる。困難な問題に直面しても停滞を続けずに状況を立て直し、物事を改善させていける能力のことを表し、「弾力のある」「快活な」「すぐに立ち直れる」「すぐ元気になる」といった訳し方がある。
引用:weblio辞書
関連用語②Resilient person(レジリエンス・パーソン)の意味
「Resilient person」とは、「回復力のある人」のことを意味する表現である。ストレスを感じても、状況にうまく適応し回復できるプロセスを持った人のことを表し、精神医学でもその条件として「変化や挑戦を恐れない」「ユーモアのセンスを持つ」「まず行動ありきのアプローチ」などが定義されている。
引用:weblio辞書
関連用語③レジリエンス教育の意味
レジリエンスは家庭や教育などに取り入れられるケースもあり、レジリエンス教育とは、子供達が困難な状況などに悩んでいる時に気持ちに寄り添った言葉かけやアプローチ、アドバイスなどを行うことである。この教育によって、感情のコントロールや悩みを乗り越える力、友達と良い関係性を築く力などを子供が身に付けられるように指導をしていく、比較的新しい教育法だ。
引用:weblio辞書
関連用語④ビジネスレジリエンスの意味
ビジネスレジリエンスとは、ビジネス上に起こる、あるいは起こった出来事に対して求められる柔軟性や楽観性、構築力のことである。グローバル化が進んだ世界では、いつ何時どのような変化が訪れるか予測がつかないため、社員一人一人のレジリエンスと共に業務や意思決定、制度や文化など、組織としてのレジリエンスが求められるものだ。
引用:weblio辞書
関連用語⑤電力レジリエンスの意味
電力レジリエンスとは、災害などでライフラインの一つである電力の供給が止まった時に速やかに復旧するための活動や対策のことである。復旧するべき電柱の場所の把握、作業車両や現場の作業員がどこにいるのか、などの情報をいち早くキャッチし、ジャンルを超えた様々な人や組織とコミュニケーションをとって復旧に当たるなど生活再建には欠かせない力となっている。
引用:weblio辞書
レジリエンスの対義語・反対語はバルネラビリティー(vulnerability/脆弱性)
レジリエンスの対義語は、 バルネラビリティー(vulnerability/脆弱性)になります。
バルネラビリティー(vulnerability/脆弱性)には
- もろくて弱い性質または性格
- コンピューターネットワークにおける安全上の欠陥
などの意味があり、コンピュータやネットワークのセキュリティに関する用語として主に使われています。
「レジリエンス」は、強靱・回復力・復元力などの状況に適応するプラスの力を意味しています。
「バルネラビリティー」は、もろくて弱い・安全上の欠陥など自分の思い通りにいかないといった問題に対して、マイナス感情になる事を意味しています。