「昨今」という言葉には、「現在に近い過去から現在までを含めて漠然という」という意味があります。
日常生活でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「昨今」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「昨今」の意味は『現在に近い過去から現在までを含めて漠然という』
昨今の読み方は「さっこん」です。
明確な語源や由来はありませんが、「昨」と「今」のそれぞれの意味は、
- 「昨」は、昔のことや以前のこと
- 「今」は、いまや現在のこと
この2つが合わさってできた言葉です。
『昨今』には
- きのうきょう
- きょうこのごろ
- ちかごろ
- 現在に近い過去から現在までを含めて漠然という
などの意味があります。
「昨今」の正しい使い方を例文で紹介!
「昨今」は、現在に近い過去から現在までを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
昨今、結婚しない若者が増えています。
例文②
昨今の状況から、運動会は午前中のみの開催というところが増えています。
例文③
昨今の物価高騰は、家計を逼迫している。
例文④
昨今の流行りの音楽はオシャレな感じですね。
例文⑤
昨今、平成レトロブームがきているらしい。
【昨今を使う時の注意点】
「昨今」は、いつからいつまでという明確な定義はありませんが、現在に近い過去から現在までを表す言葉として漠然とした期間を表します。
文脈に応じて1ヶ月〜数年と幅広く使われる言葉ですので、時と場合に応じて理解するようにしましょう。
「昨今」の類義語・言い換え4選
『昨今』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 最近
- 近頃
- 今日
- 近年
類義語①最近の意味
現在より少し前のある時。また、少し前から現在までの間。副詞的にも用いる。
引用:goo辞書
最近は蒸籠蒸しにハマっています。
類義語②近頃の意味
このごろ。最近。近来。副詞的にも用いる。
引用:goo辞書
近頃、この辺りで変質者が出たらしい。
類義語③今日の意味
今の時代。
引用:goo辞書
今日では、年賀状仕舞いをする人が増えてきているらしい。
類義語④近年の意味
最近の数年間。ここ数年。
引用:goo辞書
近年稀に見る積雪量だ。
「昨今」と「近年」の違いは?
「昨今」と「近年」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「昨今」には現在に近い過去から現在までという意味がありますが、
それに対し「近年」には、最近の数年間という意味があります。
「昨今」は、現在に近い過去から現在までという漠然としたを意味していますが、「近年」はここ数年の間という数年間を表します。
どちらも決まった期間が定められているわけではありませんが、「近年」の方が「昨今」よりも広い期間を表すとされています。
似ている言葉ですが、時と場合に応じて使い分けましょう。
「昨今」は英語で『these days』
昨今は英語の『these days』に言い換えることができます。
英語の『these days』には
- このごろ
- このところ
という意味があります。
「昨今」の対義語・反対語は『かつて』
昨今の対義語は、『かつて』になります。
かつてには
- 過去のある一時期を表す語
- 以前
- 昔
などの意味があり、過去のある一時期を表す際に用いられます。
かつて、この商店街は賑わっていました。
現在に近い過去から現在までという意味の「昨今」に対して、昔を表す「かつて」は、反対の意味の言葉として使うことができます。