「嫌味」という言葉には、「わざと婉曲的・皮肉交じりに人が嫌がるようなことを言うこと」という意味があります。
人が不快な気持ちを抱くことがある言動や態度のことを表すときによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「嫌味」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「嫌味」の意味は『わざと婉曲的・皮肉交じりに人が嫌がるようなことを言うこと』
嫌味の読み方は「いやみ」です。
語源は「いやがる」という動詞の「いやむ」の連用形「いやみ」にから来ており、
- 「嫌」はきらう・いやがる・にくむ
- 「味」は内容・なかみ・なかま
の2つが合わさってできた言葉です。
『嫌味』には
- わざと婉曲的に、または皮肉交じりに、人が嫌がるようなことを言うこと
などの意味があります。
「嫌味」の正しい使い方を例文で紹介!
「嫌味」は、皮肉や冷たい言葉・嫌がらせ・不快感を引き起こす行為などを表現するときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
「子どもがいるからと時短勤務はいいよね」と嫌味を言われたので腹が立ちました。
例文②
上司は嫌味なくらい才色兼備で本当にうらやましい。
例文③
彼女がなぜ私に嫌味を言ってくるのか分からない。
例文④
ママ友に「そんなことも分からないの?」と嫌味を言われた。
例文⑤
先輩に嫌味たっぷりな口ぶりで「良い休暇を」と言われました。
【嫌味を使う時の注意点】
「嫌味」はわざと婉曲的にまたは皮肉交じりに人が嫌がるようなことを言うことを意味し、皮肉や冷たい言葉・嫌がらせ・不快感を引き起こす行為や高慢・不快な態度や振る舞いなどが含まれた表現です。
「嫌味」はネガティブな表現なので使い方には注意が必要です。
また、相手を傷つけたり不快な思いをさせたりするような嫌味な態度や発言は避けるようにしましょう。
「嫌味」の類義語・言い換え4選
『嫌味』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 悪口
- 皮肉
- 当て付け
- 意地悪
類義語①悪口の意味
他人を悪く言うこと。また、その言葉。あっこう。
引用:goo辞書
悪口を言う人は信用してはいけないと思っています。
類義語②皮肉の意味
- 遠まわしに意地悪く相手を非難すること。また、そのさま。当てこすり。
- 期待していたのとは違った結果になること。また、そのさま。
引用:goo辞書
一番手のかかっていない料理を皮肉たっぷりで、「一番おいしい」という夫に腹が立ちました。
類義語③当て付けの意味
あてつけること。あてこすり。
引用:goo辞書
別れた彼女への当て付けに、会社の後輩をご飯に誘いました。
類義語④意地悪の意味
わざと人を困らせたり、つらく当たったりすること。また、そのさまや、そういう人。
引用:goo辞書
「意地悪された」と娘が怒って帰ってきました。
「嫌味」と「悪口」の違いは?
「嫌味」と「悪口」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「嫌味」にはわざと婉曲的・皮肉交じりに人が嫌がるようなことを言うことという意味がありますが、
それに対し「悪口」には、他人を悪く言うこと・またその言葉という意味があります。
どちらも相手が不快になる言動や言葉という意味は似ていますが、「嫌味」は直接相手に向かって対し言うのに対し、「悪口」は陰で本人以外の人に向かって言うという違いです。
「嫌味」は英語で『sarcastic』
嫌味は英語の『sarcastic』に言い換えることができます。
英語の『sarcastic』には
- 皮肉な
- いやみを言う
という意味があります。
「嫌味」の対義語・反対語は『世辞』
嫌味の対義語は、『世辞』になります。
世辞には
- 他人に対する愛想のよい言葉
- 人に気に入られるような上手な口ぶり
などの意味があり、相手の機嫌を取るためにいう思ってもいない言葉を表すときに用いられます。
後輩は本当にお世辞がうまいのでまいる。
「嫌味」はわざと婉曲的・皮肉交じりに人が嫌がるようなことを言うことという意味で、「世辞」は他人に対する愛想のよい言葉・人に気に入られるような上手な口ぶりという意味の言葉です。