「差し戻し」という言葉には、「提出された書類・案件などをもとへ戻すこと」という意味があります。
ビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「差し戻し」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「差し戻し」の意味は『提出された書類・案件などをもとへ戻すこと』
差し戻しの読み方は「さしもどし」です。
語源は、差し出すという意味の「差し」と、戻すという意味の「戻し」が組み合わされた言葉です。
『差し戻し』には
- 提出された書類・案件などをもとへ戻すこと
などの意味があります。
「差し戻し」の正しい使い方を例文で紹介!
「差し戻し」は、提出された書類・案件などをもとへ戻すことを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

自信のあった企画書が差し戻しになってショックです。
例文②

一度差し戻しするので、もう少し丁寧にやり直してください。
例文③

予算案に誤計算が見つかり、差し戻しとなった。
例文④

修正点が見つかったので、差し戻し処理を行いました。
例文⑤

何度も差し戻しになっていた提案書が、ようやく通って嬉しい。
【差し戻しを使う時の注意点】
「差し戻し」は、ビジネスシーンでよく用いられる言葉で、業務や手続きにおいて不備があるため元に戻して再処理させることを指す表現です。
強い否定的なニュアンスがあり、上から目線に聞こえる場合があるため、相手や場面に気をつけて使用しましょう。
「差し戻し」の類義語・言い換え4選
『差し戻し』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- やり直し
- 不受理
- 却下
- 返戻
類義語①やり直しの意味
改めて行うこと、一度完成させたものなどを作り直すこと。
引用:Weblio辞書

提出した企画書が、最初からやり直しとなった。
類義語②不受理の意味
受理しないこと。申請などを受け付けずに持って帰らせること。
引用:Weblio辞書

必要事項が抜けていたため、書類が不受理となった。
類義語③却下の意味
願い出などを退けること。
引用:Weblio辞書

自信のあった提案が却下されてしばらく落ち込んだ。
類義語④返戻の意味
返したりもどしたりすること。返却。
引用:Weblio辞書

受理できなかった書類は返戻いたしました。

「差し戻し」と「却下」の違いは?
「差し戻し」と「却下」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「差し戻し」には提出された書類・案件などをもとへ戻すことという意味がありますが、
それに対し「却下」には、願い出などを退けることという意味があります。
「差し戻し」は、修正や再提出を前提に戻すことを意味し、再提出の機会があると考えられますが、「却下」は内容そのものを認めず、再提出の機会を与えないときに用いられる言葉です。
似ている言葉ですが、ニュアンスが若干異なりますので、適切に使い分けましょう。
「差し戻し」は英語で『send back』
差し戻しは英語の『send back』に言い換えることができます。
英語の『send back』には
- 差し戻し
という意味があります。
「差し戻し」の対義語・反対語は『承認』
差し戻しの対義語は、『承認』になります。
承認には
- よしとして、認め許すこと
- 聞き入れること
などの意味があり、よしとして、認め許すことを表す際に用いられます。

新しいプロジェクトが、役員会で承認された。
提出された書類・案件などをもとへ戻すことという意味の「差し戻し」に対して、よしとして認め許すことという意味の「承認」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
