「嗜好」という言葉には、「ある物を特に好み、それに親しむこと」という意味があります。
飲食物だけでなく、音楽や衣服などさまざまな物事に対してよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「嗜好」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「嗜好」の意味は『ある物を特に好み、それに親しむこと』
【嗜好の意味】
ある物を特に好み、それに親しむこと。好み。主に飲食物についていう。「―が変わる」「日本人の―に合う」
引用:goo辞書
嗜好の読み方は「しこう」です。
語源は「嗜」と「好」という言葉の組み合わせから来ており、
- 「嗜」は芸事などに親しむこと
- 「好」は好きになる・趣味として身につけること
の2つが合わさってできた言葉です。
『嗜好』には
- ある物を特に好み、それに親しむこと
- 好むこと
- たしなみ
などの意味があります。
「嗜好」の正しい使い方を例文で紹介!
「嗜好」は、ある物事に対し好み親しむ際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
タバコは今や私の嗜好品になっている。
例文②
彼とは食べ物の嗜好が合わない。
例文③
私の嗜好にかなっている家具が見つからない。
【嗜好を使う時の注意点】
「嗜好」は飲食物以外にもさまざまな物事に対して使用できます。
「嗜好」の類義語・言い換え4選
『嗜好』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 好み
- 趣味
- 愛好
- 好尚
類義語①好みの意味
好むこと。好きなものの傾向。嗜好。「―のタイプ」「人によって―が違う」「―にあう」
引用:goo辞書
人それぞれ好みがあるので、安易に判断できない。
類義語②趣味の意味
仕事・職業としてでなく、個人が楽しみとしてしている事柄。「―は読書です」「―と実益を兼ねる」「多―」
引用:goo辞書
競馬は趣味の範囲内で適度に楽しみましょう。
類義語③愛好の意味
[名](スル)その事が好きで楽しむこと。「美術を—する」「バロック音楽—家」
引用:weblio辞書
ジャズ音楽を愛好しており、バーに通うほどです。
類義語④好尚の意味
このみ。嗜好(しこう)。また、はやり。流行。「時代の—に合わせる」
引用:weblio辞書
この時代の好尚がよくわかる一文だ。
「嗜好」と「指向」の違いは?
「嗜好」と「指向」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「嗜好」にはある物を特に好み、それに親しむことという意味がありますが、
それに対し「指向」には、ある方向・目的に向かうことという意味があります。
どちらも「しこう」と読みますが、意味はまったく異なります。嗜好は特定の物事に対する好みを表現し、指向は物事の方向性を表現する言葉です。
「嗜好」は英語で『preference』
嗜好は英語の『preference』に言い換えることができます。
英語の『preference』には
- 好み・選択・ひいき
- 優先・先取権
という意味があります。
「嗜好」の対義語・反対語は『実用品』
嗜好の対義語は、『実用品』になります。
実用品には
- 日常的に頻繁に使用される品物
という意味があり、日常生活において役立つ品のことを指す際に用いられます。
誕生日プレゼントには家事で使えるような実用品がほしい。
好んで親しむ物事は「嗜好」と表現し、日常生活で役に立つ品は「実用品」と表現します。