「質実剛健」という言葉には、「中身が充実して飾り気がなく、心身ともに強くたくましいさま」という意味があります。
日常生活やビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「質実剛健」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「質実剛健」の意味は『中身が充実して飾り気がなく、心身ともに強くたくましいさま』
質実剛健の読み方は「しつじつごうけん」です。
語源は、明治政府から発布された『戊申詔書』です。
『戊申詔書』には、日本の国力を強めるために、仕事や勉学などに忠実に励むことや、質素に務めることを推し進めることが書かれています。
このことから「質実剛健」という言葉ができたと言われています。
- 「質実」は、飾り気がなく真面目であること
- 「剛健」は、心が強く、体が健康であること
を意味しています。
『質実剛健』には
- 中身が充実して飾り気がなく、心身ともに強くたくましいさま
という意味があります。
「質実剛健」の正しい使い方を例文で紹介!
「質実剛健」は、真面目な性格や誠実な人柄を表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
部長は真面目で逞しく、質実剛健という言葉がぴったりだ。
例文②
無骨で、質実剛健な雰囲気のデザインが最近流行っています。
例文③
社長は非常に硬派で、質実剛健をモットーにしている。
例文④
質実剛健の先輩を尊敬しています。
例文⑤
この春から入社した新人は質実剛健な人柄だ。
【質実剛健 を使う時の注意点】
「質実剛健」は、男性的なイメージのある四字熟語ですが、女性に対して使っても間違いではありません。
「質実剛健」の類義語・言い換え2選
『質実剛健』の類義語や言い換えの言葉は2つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 不撓不屈
- 剛毅木訥
類義語①不撓不屈の意味
強い意志をもって、どんな苦労や困難にもくじけないさま。
引用:goo辞書
最近の若い人には不撓不屈の精神が足りない。
類義語②剛毅木訥の意味
心が強く、しっかりしていて飾り気のないさま。
引用:goo辞書
剛毅木訥な人がタイプです。
「質実剛健」は英語で『simple and sturdy』
質実剛健は英語の『simple and sturdy』に言い換えることができます。
英語の『simple and sturdy』には
- 質実剛健な
という意味があります。
「質実剛健」の対義語・反対語は『巧言令色』
質実剛健の対義語は、『巧言令色』になります。
巧言令色には
- 口先だけでうまいことを言ったり、うわべだけ愛想よくとりつくろったりすること
- 人に媚こびへつらうさま
などの意味があり、口先だけでうまいことを言ったり、うわべだけ愛想よくとりつくろったりすることを表す際に用いられます。
彼は巧言令色で、先輩から可愛がられている。
中身が充実して飾り気がなく、心身ともに強くたくましいさまを表す「質実剛健」に対して、口先だけでうまいことを言ったり、うわべだけ愛想よくとりつくろったりすることを表す「巧言令色」は、反対の意味の言葉として使うことができます。