「洒脱」という言葉には、「あかぬけしていること」という意味があります。
あらたまった会話や文章の中で、人物や物事を表すときによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「洒脱」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「洒脱」の意味は『あかぬけしていること』
洒脱の読み方は「しゃだつ」です。
語源は漢字の「洒」と「脱」から来ており、
- 「洒」は洗ったようにさっぱりしている
- 「脱」はあっさりしている
の2つが合わさってできた言葉です。
『洒脱』には
- 俗気がなく、さっぱりしていること
- あかぬけしていること
などの意味があります。
「洒脱」の正しい使い方を例文で紹介!
「洒脱」は、あらたまった会話や文章の中で、人物や物事を表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

彼女は洒脱な人柄なので、周りから好かれています。
例文②

この作家は洒脱な文章のコラムを書くので、毎回読むのを楽しみにしている。
例文③

妹はスタイリストなので、いつも洒脱な格好をしています。
例文④

詩を書くのが趣味な友人は、洒脱な表現をよく使っています。
例文⑤

洒脱な雰囲気をまとうには、外見だけでなく内面も磨く必要があります。
【洒脱を使う時の注意点】
「洒脱」の「洒」は「酒(さけ)」という漢字とは異なり、さんずいに西と書く字なので、間違えないように注意が必要です。
「洒脱」の類義語・言い換え4選
『洒脱』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 瀟洒(しょうしゃ)
- 洒然
- 洗練
- 垢抜け
類義語①瀟洒(しょうしゃ)の意味
すっきりとあか抜けしているさま。俗っぽくなくしゃれているさま。
引用:goo辞書

祖母の部屋は瀟洒な家具を揃えて、おしゃれに整えられています。
類義語②洒然の意味
あっさりしていて、物事にこだわらないさま。
引用:goo辞書

母は洒然とした性格なので、喧嘩もほとんどしません。
類義語③洗練の意味
- 詩歌・文章の表現を推敲して、よりよいものにすること。
- 人柄や趣味などを、あかぬけのした優雅・高尚なものにすること。
引用:goo辞書

彼はいつも洗練された着こなしをしている。
類義語④垢抜けの意味
あかぬけること。洗練されていること。
引用:goo辞書

姉は大学生になって、ファッションやメイクに気を使い、垢抜けした。

「洒脱」と「洒落」の違いは?
「洒脱」と「洒落」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「洒脱」にはあかぬけしていることという意味がありますが、
それに対し「洒落」には、その場に興を添えるために言う、気のきいた文句・冗談事・気のきいた身なりをすることという意味があります。
「洒脱」と「洒落」には、あかぬめけていることという共通した意味がありますが、「洒落」にはそれ以外にも、気のきいた文句・冗談ごと・華やかな装いなど、多様な意味があるという違いがあります。
「洒脱」は英語で『sophisticated』
洒脱は英語の『sophisticated』に言い換えることができます。
sophisticatedの意味
(都会的・知的に)洗練された、(高度の)教養のある、凝った、インテリ向きの、世慣れた、純真でない、如才ない、(最新技術を導入して)きわめて複雑な、精巧な、高性能の
英語の『sophisticated』には
- 洗練された
- 教養のある
という意味があります。
「洒脱」の対義語・反対語は『野暮』
洒脱の対義語は、『野暮』になります。
野暮の意味
- 人情の機微に通じないこと。わからず屋で融通のきかないこと。また、その人やさま。無粋 (ぶすい) 。
- 言動や趣味などが、洗練されていないこと。無風流なこと。また、その人やさま。無骨。
- 遊里の事情に通じないこと。また、その人や、そのさま。
引用:goo辞書
野暮には
- 人情の機微に通じないこと
- 言動や趣味などが、洗練されていないこと
- 遊里の事情に通じないこと
などの意味があり、物事や人物が無粋なさまや、洗練されていないことを表すときに用いられます。

彼は社会人になっても、学生のような野暮ったい服装をしている。
「洒脱」はあかぬけしていることを意味し、「野暮」は言動や趣味などが、洗練されていないことを意味します。
