「双方」という言葉には、「あちらとこちら」という意味があります。
日常的には、話し合いの場などでの両者のことを表すときによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「双方」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「双方」の意味は『あちらとこちら』
双方の読み方は「そうほう」です。
語源は漢字の「双(ソウ)」と「方(ホウ)」から来ており、
- 「双」はふたつ・二つで一組のもの(ペア)
- 「方」は二つあるものの一方
の2つが合わさってできた言葉です。
『双方』には
- 関係するものの両方
- あちらとこちら
という意味があります。
「双方」の正しい使い方を例文で紹介!
「双方」は、話し合いなどの場で、それに関わる両者を表す場合によく使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
私のケーキが消えた。双方(母と姉)の言い分を聞こうではないか。
例文②
双方が納得できる提案ができた。
例文③
まだ言い争っているようだが、双方とも自業自得だ。
【双方を使う時の注意点】
あちらとこちらという意味ですが、主に人や集団(チームなど)を指す言葉として使われます。
「双方」の類義語・言い換え4選
『双方』の類義語や言い換えの言葉は4つご紹介します。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 両者
- 両人
- ペア
- どちらも
類義語①両者の意味
両者の意見を聞いたが、全く腑に落ちなかった。
類義語②両人の意味
ご両人の末永いお幸せを祈念し、友人一同朝まで飲み明かします。
類義語③ペアの意味
ペアリング、買ったばかりなのに・・・。
類義語④どちらもの意味
二つの項目のうち一方ではなく、その両方とも、同じ様子であるさまなどを示す表現。いずれも。両方とも。どっちも。
引用:weblio辞書
コーヒーと紅茶、どちらも好きです。
「双方」と「両方」の違いは?
「双方」と「両方」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「双方」には関係するものの両方という意味がありますが、
それに対し「両方」には、二つあるものの二つともという意味があります。
ほとんど同じ意味を持ちますが、「双方」は主に人や集団などに使われ、「両方」は人だけではなく物事を指す場合にも用いられます。
また、どちらかと言うと「双方」の方が丁寧な表現になります。
「双方」は英語で『both』
双方は英語の『both』に言い換えることができます。
bothの意味
形容詞
(比較なし)両者の,両方の,双方の.
代名詞
1[複数扱い] 両者,両方,双方.
2[同格に用いて] 両者とも,両方とも .
副詞
(比較なし) [both…and…で相関接続副詞として] …も…も(両方とも); …のみならずまた.
引用:weblio辞書
英語の『both』には
- 両者の
- 双方の
という意味があります。
「双方」の対義語・反対語は『一方』
双方の対義語は、『一方』になります。
一方の意味
読み方:いっぽう
1 一つの方面。一つの方向。
2 二つあるうちの一つ。片方。
3 (副助詞的に用いて)もっぱらその方向・方面にかたよること。…するばかり。だけ。
4 (接続助詞的に用いて)…する反面。…と同時に。
引用:weblio辞書
一方には
- 二つあるうちの一つ
- 片方
- ・・・と同時に
などの意味があります。
「双方」は主に人や集団を指すときによく使われますが、「一方」はものを指したり、接続詞として他方の場面(状況)を示すときに使われます。
私が怠けている一方、妹は颯爽と走りに行ってしまった。