「明記」という言葉には、「はっきりと書き記す」という意味があります。
書類に名前や住所など指定された必要事項を指定記入する時によく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「明記」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「明記」の意味は『はっきりと書くこと』
明記の読み方は「めいき」です。
語源は、欠けた月と太陽の姿かたちに由来した「明」と、整えて書くという漢字の成り立ちを持つ「記」から来ており、
- 「明」は、あかるい・はっきりしている
- 「記」は、書き記すこと・文書・記録
の2つが合わさってできた言葉です。
『明記』には
- 情報やルールに沿って、明確に記述する
- はっきりと書き示す
などの意味があります。
「明記」の正しい使い方を例文で紹介!
「明記」は、書類や提出物など明確なルールに沿って記入する時に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
引っ越しをしたので、市役所に行き転入届に必要事項を明記した。
例文②
試験の内容が要項に明記されているので、目を通すよう先生から指導された。
例文③
販売するお菓子には、アレルギー情報を明記することが必須である。
【明記を使う時の注意点】
「明記」は、筆記用具を使用してはっきりと書き示すことを表現する時に使用する言葉です。
同じ必要情報を書く場合でもパソコンを使用する場合は「明記」ではなく「入力」という言葉がよく使われます。
「明記」の類義語・言い換え5選
『明記』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 明示
- 特筆
- 表示
- 明確
- 大書
類義語①明示の意味
はっきり示すこと。「製造日を―する」「出典を―する」
引用:goo辞書
彼はプロジェクトの目的をメンバーに明示してわかりやすく説明した。
類義語②特筆の意味
特にとりたてて書くこと。「―に値する」「―すべき事」
引用:goo辞書
彼の持つ資格は、履歴書に特筆すべき事項である。
類義語③表示の意味
- はっきりと表し示すこと。「原料をラベルに―する」
- 図表にして示すこと。「生産額を―する」
- きざし。兆候。「これ、ひとへに金粟 (こんぞく) 世界に生ぜる―なりといひて」〈今昔・六・三八〉
引用:goo辞書
100m走の結果が、タイム順で電光掲示板に表示された。
類義語④明確の意味
はっきりしていてまちがいのないこと。また、そのさま。「―な指示を与える」「立場を―にする」
引用:goo辞書
1年の始まりに具体的かつ明確な目標設定をする。
類義語⑤大書の意味
文字などを大きく書くこと。また、文意を誇張して書くこと。「特筆―する」
引用:goo辞書
大書でかかれたイベントの看板はたいそう好評だった。
「明記」と「記載」の違いは?
「明記」と「記載」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「明記」にははっきりと書き記すという意味がありますが、
それに対し「記載」には、書いて載せることという意味があります。
「明記」も「記載」も書き記すことで、情報や必要事項を伝えるという意味では同じです。
ただ、「記載」はメモ書き程度の単に書かれているものという意味でも使用しますが、「明記」は必要事項を間違わないようにはっきりと書き記しているニュアンスがより強くなり、書類やルール、要項などオフシャルな文書についての説明で使用することが多い言葉です。
「明記」は英語で『specify』
明記は英語の『specify』に言い換えることができます。
英語の『specify』には
- いちいち明示する
- 明記する
という意味があります。
「明記」の対義語・反対語はありません
明記の対義語はありません。