「呉越同舟」という言葉には、「仲の悪い者同士が同じ場所に居合わせる・同じ目的のために協力しあう」という意味があります。
ビジネス・政治・スポーツなどでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「呉越同舟」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
呉越同舟の意味は『仲の悪い者同士が同じ場所に居合わせる・同じ目的のために協力しあう』
【呉越同舟の意味】
呉越同舟とは、仲の険悪な者どうしが同じ場所に居合わせること、あるいは、敵対・反目する者どうしがそれぞれの目的を達成するために協力したり同行したりすること、を指す意味で用いられる表現。
引用:weblio辞書
呉越同舟の読み方は「ごえつどうしゅう」です。
由来は『孫子』の「九地」という書物が元であり、
この書物には、戦争を繰り返すほど仲が悪かった中国の「呉」と「越」という国が、
もし同じ舟に乗りあわせて大風が吹けば左右の手のように協力し合い、助け合うだろうと記されています。
『呉越同舟』には
- 仲の悪い者同士が同じ場所に居合わせること
- 敵対・反目する者同士が目的を達成するために協力したり同行したりすること
などの意味があります。
「呉越同舟」の正しい使い方を例文で紹介!
「呉越同舟」は、敵同士だった両者がいざというときに共通の困難や利害のために協力し合うことを表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
ライバル同士の選手たちもピッチの中では、呉越同舟でした。
例文②
ライバル企業ではありますが、ここはひとまず呉越同舟で協力していきましょう。
例文③
与野党が呉越同舟の協議をこれから始めるようです。
例文④
対立する政党も、政治家として呉越同舟で少子化問題に取り組んでほしいです。
例文⑤
災害時は、対立している地域の住民でも呉越同舟して復興活動に取り組んでいました。
【呉越同舟を使う時の注意点】
「呉越同舟」は、いつもは対立している者が手を組むことを表現する言葉なので、
ビジネス・スポーツなどの幅広い分野で使われます。
「呉越同舟」の類義語・言い換え4選
『呉越同舟』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 楚越同舟
- 同舟相救う
- 昨日の敵は今日の友
- 共同戦線
類義語①楚越同舟の意味
長年敵対関係である国が環境保護のために協力し、楚越同舟の姿勢を示した。
類義語②同舟相救うの意味
嵐で船が遭難したが知らない者同士、同舟相救う精神で力を合わせて無事に全員が救助された。
類義語③昨日の敵は今日の友の意味
昨日までは敵だった者たちでも、事情が変わって今日は味方同士になること。
引用:コトバンク
負けたチームが勝ったチームの次の試合を応援しているのを見て、昨日の敵は今日の友だなと思いました。
類義語④共同戦線の意味
私たちは今以上共同戦線を張るよう努力しなければならないと思います。
「呉越同舟」は英語で『strange bedfellows』
呉越同舟は英語の『strange bedfellows』に言い換えることができます。
英語の『strange bedfellows』には
- 珍しい組み合わせ
- あり得ない同盟関係
という意味があります。
「呉越同舟」の対義語・反対語はありません
呉越同舟の対義語は、ありません。