「具申」という言葉には、「目上の相手に対して意見や事情を詳しく述べること」という意味があります。
ビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「具申」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「具申」の意味は『詳しく申し述べること』
具申の読み方は「ぐしん」です。
- 「具」は詳しく・つぶさに
- 「申」は意見などを申し述べる
の2つが合わさってできた言葉です。
『具申』には
- 目上の相手に対して詳しく申し述べる
- 上位の機関に対して意見や事情を詳しく述べる
などの意味があります。
「具申」の正しい使い方を例文で紹介!
「具申」は、ビジネスシーンなどで目上の相手に意見や事情を詳しく述べるときなどに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
先ほどの部下の提案に関して、追加で意見具申させていただきます。
例文②
私の具申した意見を受け入れてくださりありがとうございます。
例文③
うちの上層部は頭が固いから、意見を具申したところで聞き流されるだけだよ。
例文④
迷惑駐車の件については役所に具申するしかないんじゃないかしら。
例文⑤
今度他部署から新しい上司が来るから、業務内容の具申をしないといけないんだ。
【具申を使う時の注意点】
「具申」は堅い表現なので、「進言」や「申し立てる」などに言い換える方がわかりやすいかもしれません。
ビジネスシーンでは「意見具申」という形で使われることが多く、相手に敬意を示しつつ自分の意見を述べることを意味します。
「具申」の類義語・言い換え5選
『具申』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 上申
- 答申
- 進言
- 申し出
- 申し立て
類義語①上申の意味
意見を上の者に申し述べること。
引用:goo辞書
新しいプロジェクトについてまとめた文書を課長に上申する。
類義語②答申の意味
上司の問いに対して、意見を申し述べること。特に諮問機関が、諮問を受けた事項について行政官庁に意見を具申すること。
引用:weblio辞書
このようなケースは初めてなので、専門家から答申を受けないと判断は難しいですね。
類義語③進言の意味
目上の者に対して意見を申し述べること。
引用:goo辞書
人事体制の改正案について上層部に進言してみたよ。
類義語④申し出の意味
申し出ること。また、その内容。もうしいで。
引用:weblio辞書
魅力的な申し出ではあったけど、私には少し荷が重すぎるから断ったわ。
類義語⑤申し立ての意味
異議の申し立てがある人は挙手してください。
「具申」と「上申」の違いは?
「具申」と「上申」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
どちらにも目上の相手に対して意見や状況を述べるという意味があります。
「具申」は具体的な内容を伝えることであり、ビジネスシーンで上司などに対してよく使われます。
一方「上申」は自分の言い分を訴えるというニュアンスがあり、警察や法務局、裁判所などに対して使われることが多いです。
「具申」は英語で『submission』
具申は英語の『submission』に言い換えることができます。
英語の『submission』には
- 服従・降服・従順
- 開陳・具申・提案
という意味があります。
「具申」の対義語・反対語はない!
具申の対義語はありません。