「泰然自若」という言葉には、「落ち着いていて、どんなことにも動じないさま」という意味があります。
座右の銘としてよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「泰然自若」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「泰然自若」の意味は『落ち着いていて、どんなことにも動じないさま』
泰然自若の読み方は「たいぜんじじゃく」です。
語源となる古事成語などはありません。
落ち着いて物事に動じない様子を表す「泰然」と、何に対しても慌てずに、落ち着いている様子を表す「自若」が組み合わされた言葉です。
『泰然自若』には
- 落ち着いていてどんなことにも動じないさま
などの意味があります。
「泰然自若」の正しい使い方を例文で紹介!
「泰然自若」は、トラブルが起きても落ち着いていて動じない様子を表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
先輩の泰然自若とした態度を見習いたい。
例文②
私は落ち着きがないと言われるので、泰然自若の心を忘れずにいたい。
例文③
泰然自若であることは、ビジネスにおいて重要だ。
例文④
トラブルが起きた時こそ、泰然自若でありたい。
例文⑤
私の座右の銘は、泰然自若です。
【泰然自若を使う時の注意点】
「泰然自若」は座右の銘としても使うことができます。
トラブルが起きた時や失敗した時などに、冷静に毅然と対処する姿勢を大切にしたい人にぴったりの四字熟語ですので覚えておきましょう。
「泰然自若」の類義語・言い換え4選
『泰然自若』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 明鏡止水
- 余裕綽々
- 冷静沈着
- 神色自若
類義語①明鏡止水の意味
邪念がなく、澄み切って落ち着いた心の形容。
引用:goo辞書
明鏡止水の心で、毎朝ランニングしています。
類義語②余裕綽々の意味
ゆったりと落ち着きはらったさま。
引用:goo辞書
彼女は普段から勉強しているので、テスト前でも余裕綽々のようだ。
類義語③冷静沈着の意味
落ち着いていて動揺しないこと。物事に動じず、あわてることのないさま。
引用:goo辞書
彼はいつでも冷静沈着だ。
類義語④神色自若の意味
大事にあっても顔色一つ変えず、平然と落ち着いている様子。物事に動揺しないさま。
引用:goo辞書
神色自若である人が、組織のリーダーになるべきだ。
「泰然自若」と「明鏡止水」の違いは?
「泰然自若」と「明鏡止水」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「泰然自若」には落ち着いていてどんなことにも動じないさまという意味がありますが、
それに対し「明鏡止水」には、邪念がなく、澄み切って落ち着いた心の形容という意味があります。
「泰然自若」は、一般的に冷静で落ち着いている人の性格を表しますが、「明鏡止水」は、人の性格というよりは、澄み切っていて邪念のない心の様子を表します。
似ている四字熟語ですが、ニュアンスが異なりますので時と場合に応じて使い分けましょう。
「泰然自若」は英語で『having presence of mind』
泰然自若は英語の『having presence of mind』に言い換えることができます。
英語の『having presence of mind』には
- 従容自若
- 泰然自若
という意味があります。
「泰然自若」の対義語・反対語は『戦々恐々』
泰然自若の対義語は、『戦々恐々』になります。
戦々恐々には
- おそれて、びくびくするさま
- おそれつつしむさま
などの意味があり、恐れてびくびくする様子を表す際に用いられます。
大きなミスをしてしまい、部長になんと言われるか戦々恐々としている。
落ち着いていてどんなことにも動じないさまという意味の「泰然自若」に対して、恐れてびくびくする様子を表す「戦々恐々」は、反対の意味の言葉として使うことができます。