「叩き上げ」という言葉には、「下積みから苦労して一人前になること」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「叩き上げ」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「叩き上げ」の意味は『下積みから苦労して一人前になることやその人』

叩き上げの読み方は「たたきあげ」です。
語源は、職人が金属を叩いて鍛える様子から転じて、「実地で鍛え上げられて成長した人」を意味するようになりました。
『叩き上げ』には
- 下積みから苦労して一人前になること
- 下積みから苦労して一人前になった人
などの意味があります。
「叩き上げ」の正しい使い方を例文で紹介!

「叩き上げ」は、下積みから苦労して一人前になることやその人を表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

彼は、現場を知り尽くした叩き上げの経営者だ。
例文②

彼女はアルバイトから叩き上げで店長になった。
例文③

叩き上げの上司は、我々部下の気持ちをわかってくれる。
例文④

叩き上げの人材は戦力として重宝される。
例文⑤

彼は叩き上げの営業マンで、たくさんの契約をとってきます。
【叩き上げを使う時の注意点】
「叩き上げ」は、地道な努力や現場経験を積み重ねて一人前になった人を指す、敬意を込めた表現です。
しかし、人によっては「叩き上げ」と呼ばれることを好まない場合もあるため、使う場面や相手との関係性を考慮して使うようにしましょう。
「叩き上げ」の類義語・言い換え2選

『叩き上げ』の類義語や言い換えの言葉は2つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 苦労人
- 努力家
類義語①苦労人の意味
苦労を経験して、世の中の事や人情に通じている人。
引用:Weblio辞書

彼は若い頃から家計を支えてきた苦労人だ。
類義語②努力家の意味
目標を実現するために熱心に訓練を続けている人、自分の能力や技能を磨いている人などを意味する表現。
引用:Weblio辞書

彼女は才能もあるが、何よりも努力家です。

「叩き上げ」と「生え抜き」の違いは?

「叩き上げ」と「生え抜き」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「叩き上げ」には下積みから苦労して一人前になることという意味がありますが、
それに対し「生え抜き」には、はじめから続けてその会社・組織に属していることという意味があります。
「叩き上げ」は、下積みや苦労を経て実力でのし上がった人を称える言葉ですが、「生え抜き」は、組織に最初から所属し、他所に移ることなく昇進した人を表す言葉です。
似ている言葉ですが、若干ニュアンスが異なりますので、時と場合に応じて使い分けましょう。
「叩き上げ」は英語で『self made』

叩き上げは英語の『self made』に言い換えることができます。
英語の『self made』には
- 自力で出世した
- 独立独行の
- たたき上げの
という意味があります。
「叩き上げ」の対義語・反対語は『エリート』

叩き上げの対義語は、『エリート』になります。
エリートには
- 上流階級・選良のことを意味する英語表現
などの意味があり、上流階級・選良のことを表す際に用いられます。

彼は有名大学からのエリート新入社員だ。
下積みから苦労して一人前になることという意味の「叩き上げ」に対して、上流階級・選良のことを意味する「エリート」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
