「蛙の子は蛙」という言葉には、「子は親の能力や性質に似てしまう」という意味があります。
子が親と似て平凡であることを表すときによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「蛙の子は蛙」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
蛙の子は蛙の意味は『子は親の能力や性質に似てしまう』
蛙の子は蛙の読み方は「かえるのこはかえる」です。
この言葉は、成長に伴って見た目や生態が大きく変わる蛙の特徴に由来しています。
蛙の子どもであるオタマジャクシは、蛙とは全く異なる姿をしていますが、成長するにつれ手足が生え、親の蛙と全く同じ姿になります。
このことから、子どもの頃にどれだけ親と違っていても、結局は親と同じような道をたどるという意味になりました。
『蛙の子は蛙』には
- 子は親のたどった道を歩むものだ
- 凡人の子は凡人にしかなれないものだ
などの意味があります。
「蛙の子は蛙」の正しい使い方を例文で紹介!
「蛙の子は蛙」は、子が親と似て平凡であることを表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
プロになるという夢があったが、両親から「所詮蛙の子は蛙だから無理だ」と言われて、諦めるしかなかった。
例文②
息子の才能を褒めていただけて光栄ですが、蛙の子は蛙ですから、ご期待に沿えるか分かりません。
例文③
昔は親に反発していましたが、今は同じ職種で働いていることを考えると、蛙の子は蛙なんだなと思います。
例文④
親からはいつも「蛙の子は蛙なんだから努力を怠るな」と言い聞かされていました。
【蛙の子は蛙を使う時の注意点】
「蛙の子は蛙」は平凡な親子を表す言葉であり、ネガティブなニュアンスを含むため、目上の人に使ったり、誉め言葉として使ったりするには不適切です。
「蛙の子は蛙」の類義語・言い換え3選
『蛙の子は蛙』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 瓜の蔓に茄子はならぬ(うりのつるになすびはならぬ)
- 狐の子は頰白(きつねのこはつらじろ)
- この親にしてこの子あり
類義語①瓜の蔓に茄子はならぬ(うりのつるになすびはならぬ)の意味
子は親に似るものだ。平凡な親からは非凡な子は生まれない。
引用:goo辞書
あれだけ反発していた兄が父のお店を継いだのは、まさしく瓜の蔓に茄子はならぬということだ。
類義語②狐の子は頰白(きつねのこはつらじろ)の意味
子が親に似ることのたとえ。
引用:goo辞書
父と弟が並んでいるとそっくりで、狐の子は頰白だなと思った。
類義語③この親にしてこの子ありの意味
1 このような優れた親があってこそ、はじめてこんなにりっぱな子が生まれるのだ。また、子は親の性質を受けつぐものである。
2 (俗に1を誤用して)このような悪い親だから、こんな悪い子が生まれるのだ。
引用:goo辞書
会長の息子である現社長の営業手腕を見ると、この親にしてこの子あり、という感じだ。
「蛙の子は蛙」は英語で『the apple doesn't fall far from the tree』
蛙の子は蛙は英語の『the apple doesn't fall far from the tree』に言い換えることができます。
英語の『the apple doesn't fall far from the tree』には
- 子どもは親のあとを継ぐもの
という意味があります。
「蛙の子は蛙」の対義語・反対語は『鳶が鷹を生む(とびがたかをうむ)』
蛙の子は蛙の対義語は、『鳶が鷹を生む(とびがたかをうむ)』になります。
鳶が鷹を生む(とびがたかをうむ)には
- 平凡な親がすぐれた子を生むことのたとえ
などの意味があり、普通の親から優れた子どもが生まれたことを表すときに用いられます。
平凡なサラリーマン家庭の私の子がプロ野球選手になるなんて、鳶が鷹を生んだようだ。
「蛙の子は蛙」は、平凡な親子のことを表し、「鳶が鷹を生む」は、普通の親から優れた子が生まれることを表します。