「ともすれば」という言葉には、「どうかすると」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「ともすれば」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「ともすれば」の意味は『どうかすると』
ともすればの漢字表記はありません。
はっきりとした語源は不明ですが、平安時代の『竹取物語』の中で使われはじめたという説が有力とされています。
『ともすれば』には
- どうかすると
- 場合によっては
- ややもすると
などの意味があります。
「ともすれば」の正しい使い方を例文で紹介!
「ともすれば」は、「場合によってはそうなるかもしれない」ということを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
台風が接近しているようです。ともすれば明日のイベントは中止かもしれませんね。
例文②
明日の対戦相手は強敵なので、ともすれば負けてしまうかもしれない。
例文③
雲行きが怪しくなってきた。ともすれば雨が降るかもしれない。
例文④
彼氏が不機嫌そうにしている。ともすれば、喧嘩になるだろう。
例文⑤
電車が遅延している!ともすれば、プレゼンに間に合わない。
【ともすればを使う時の注意点】
「ともすれば」は、日常会話ではあまり使われない表現です。
後ろにネガティブな内容や悪い予測が続くことが多いため、使用の際には気をつけましょう。
「ともすれば」の類義語・言い換え3選
『ともすれば』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- もしかしたら
- ひょっとして
- あるいは
類義語①もしかしたらの意味
疑いながら推定するさま。ひょっとしたら。もしかすると。
引用:goo辞書
もしかしたら、明日は中止かもしれません。
類義語②ひょっとしての意味
もしかして。もしや。
引用:goo辞書
ひょっとして、山田さんですか?
類義語③あるいはの意味
ある事態が起こる可能性があるさま。ひょっとしたら。
引用:goo辞書
今日の夜は、雪あるいは雨になるだろう。
「ともすれば」と「ややもすれば」の違いは?
「ともすれば」と「ややもすれば」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「ともすれば」には場合によってはそうなるかもしれないという意味がありますが、
それに対し「ややもすれば」には、とかくある状況になりやすいさまという意味があります。
どちらも、放っておくとそのような状態になりやすいことを表す言葉ですが、「ややもすれば」の方が、ある状態になりやすい様子を表します。
時と場合に応じて使い分けましょう。
「ともすれば」は英語で『liable to』
ともすればは英語の『liable to』に言い換えることができます。
英語の『liable to』には
- ともすると
- ともすれば
などという意味があります。
「ともすれば」の対義語・反対語はありません
ともすればの対義語は、ありません。