「とりあえず」という言葉には、「ほかのことはさしおいて、まず第一に」という意味があります。
日常生活でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「とりあえず」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「とりあえず」の意味は『ほかのことはさしおいて、まず第一に』
とりあえずの漢字表記は「取り敢えず」です。
語源は、「取るものも取り敢えず」という言葉です。
「取るものも取り敢えず」とは、持ってくるべきものも用意することができないほど急いでという意味の慣用句です。
この言葉が省略されて大急ぎで、という意味合いで使われるようになりました。
『とりあえず』には
- ほかのことはさしおいて、まず第一に
- なにはさておき
- なにする間もなく
- すぐに
などの意味があります。
「とりあえず」の正しい使い方を例文で紹介!
「とりあえず」は、ほかのことはさしおいて、まず第一にということを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
とりあえず先に行っておきます。
例文②
とりあえず会議室の予約だけしておいて!
例文③
とりあえず、資料の大枠は作っておきました。
例文④
とりあえず、10時に駅集合にしましょう。
例文⑤
終電を逃してしまったので、とりあえず24時間営業の飲み屋に入った。
【とりあえずを使う時の注意点】
日常会話でよく使われる「とりあえず」という言葉ですが、その場しのぎである印象や、良い加減な対応という印象を持たれやすい言葉のため、特に目上の方との会話では使わない方がよいとされています。
ビジネスシーンなどでは気をつけましょう。
「とりあえず」の類義語・言い換え5選
『とりあえず』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 一旦
- さし向き
- ひとまず
- 取り急ぎ
- 一応
類義語①一旦の意味
ひとまず。一時的に。
引用:goo辞書
一旦持ち帰って検討します。
類義語②さし向きの意味
さしあたり。今のところ。当面。
引用:goo辞書
さし向き、職を変える予定はありません。
類義語③ひとまずの意味
今後のことは別にして、その時点で一応の区切りをつけるさま。とりあえず。さしあたって。
引用:goo辞書
ひとまず、この書類を完成させてしまおう。
類義語④取り急ぎの意味
「いそぎ」を強めていう語。手紙文に用いる。
引用:goo辞書
明日の件、承知いたしました。取り急ぎご連絡まで。
類義語⑤一応の意味
十分ではないが、ひととおり。大略。
引用:goo辞書
一応、明日の登壇原稿を作りました。
「とりあえず」と「ひとまず」の違いは?
「とりあえず」と「ひとまず」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「とりあえず」にはほかのことはさしおいて、まず第一にという意味がありますが、
それに対し「ひとまず」には、今後のことは別にして、その時点で一応の区切りをつけるさまという意味があります。
「とりあえず」は、一時的な対応を示す際に使われるため、良い加減な対応であると受け取られる場合があり、目上の人に対しては使うことができない言葉ですが、「ひとまず」は、とにかく、まずはという意味で使われるため、目上の人に対しても使うことができます。
どちらも、一時的にという意味を持つ言葉ですが、時と場合に応じて使い分けましょう。
「とりあえず」は英語で『for the moment』
とりあえずは英語の『for the moment』に言い換えることができます。
英語の『for the moment』には
- さしあたり
- 当座は
- 今は
という意味があります。
「とりあえず」の対義語・反対語はありません
とりあえずの対義語は、ありません。