「登竜門」という言葉には、「立身出世の関門」という意味があります。
ビジネスシーンなどでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「登竜門」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「登竜門」の意味は『立身出世の関門』
登竜門の読み方は「とうりゅうもん」です。
語源は、中国の後漢書の「李膺伝(りようでん)」に書かれている故事です。
中国には竜門と呼ばれる流れの激しい川があり、この川を登ることができた鯉は竜になると言われるほどでした。
漢の時代の実力者である李膺に認められると出世するということを、鯉が竜門を登って竜になることに例えたことが由来となって「登竜門」という言葉ができたと言われています。
『登竜門』には
- 立身出世の関門
などの意味があります。
「登竜門」の正しい使い方を例文で紹介!
「登竜門」は、立身出世の関門を表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
このコンテストはアイドルの登竜門と言われています。
例文②
小説家の登竜門である賞で、入賞しました。
例文③
今では子供向け番組への出演も、若手俳優の登竜門となっている。
例文④
彼はよい学校に入ることが、よい会社に入るための登竜門だと考えています。
例文⑤
芸人の登竜門と言われている番組への出演が決まりました。
【登竜門を使う時の注意点】
「登竜門を通る」という表現は二重表現ではないかと言われていますが、現在では広く使われている表現なので一概に誤用とは言い切れないのが現状です。
使用の際には気をつけましょう。
「登竜門」の類義語・言い換え3選
『登竜門』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 試練
- 関門
- 試験
類義語①試練の意味
信仰・決心のかたさや実力などを厳しくためすこと。また、その時に受ける苦難。
引用:goo辞書
同居が始まって、義母からの試練に耐える毎日だ。
類義語②関門の意味
目的を達するのに突破しなければならない難所。また、突破するのが困難な所。
引用:goo辞書
一次試験を合格!なんとか関門をクリアした。
類義語③試験の意味
1 ある物事の性質や性能などをためしてみること。また、検査すること。
2 入学・入社・登用などの採否を決めるため、問題に答えさせたり実技をさせたりして、学力・知識・能力などを判断・評価すること。考試。考査。
引用:goo辞書
厳しい試験にクリアしないと、パイロットにはなれない。
「登竜門」と「登龍門」の違いは?
「登竜門」と「登龍門」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「登竜門」には立身出世の関門という意味がありますが、
それに対し「登龍門」にも、立身出世の関門という意味があります。
どちらも「とうりゅうもん」と読み、同じ意味をもつ言葉です。
「竜」は常用漢字、「龍」は常用漢字外ですので、一般的には「登竜門」が使われますがどちらを用いても間違いではありません。
「登竜門」は英語で『gateway to success』
登竜門は英語の『gateway to success』に言い換えることができます。
英語の『gateway to success』には
- 登竜門
という意味があります。
「登竜門」の対義語・反対語は『点額』
登竜門の対義語は、『点額』になります。
点額には
- 試験に落ちること
などの意味があり、試験に落ちることを表す際に用いられます。
2回連続の点額だけは避けたい。
立身出世の関門という意味の「登竜門」に対して、試験に落ちることという意味の「点額」は、反対の意味の言葉として使うことができます。