「したり顔」という言葉には、「うまくやったという顔つき」という意味があります。
物事がうまくいき、得意そうな顔をしている様子を表すときによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「したり顔」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
したり顔の意味は『うまくやったという顔つき』

したり顔の読み方は「したりがお」です。
「したり顔」の「したり」は、物事を成し遂げた、成功したという意味の「為たり」から来ています。
そこに「顔」が合わさり、上手くやり遂げたという顔、という意味になりました。
『したり顔』には
- うまくやったという顔つき
- 得意そうなさま
- 得意顔
などの意味があります。
「したり顔」の正しい使い方を例文で紹介!

「したり顔」は、物事がうまくいき、得意そうな顔をしている様子を表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

表彰台に立った時、彼はしたり顔で賞状を持っていました。
例文②

部長はしたり顔でプレゼンがうまくいった様子を話していた。
例文③

息子はしたり顔で100点のテストを見せてきた。
例文④

内定が決まった友達が、したり顔で就活の体験談を語っていた。
例文⑤

ホームランを打った直後、彼は打席でしたり顔を浮かべていた。
【したり顔を使う時の注意点】
「したり顔」を知ったかぶりしている顔、よく知ったような顔、という意味で使うのは誤用なので、注意が必要です。
「したり顔」の類義語・言い換え4選

『したり顔』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 得意顔
- 得意満面
- 鼻高々
- 有頂天
類義語①得意顔の意味
いかにも誇らしげな顔つきをすること。また、そのさま。したり顔。じまん顔。
引用:goo辞書

自分の作った作品が賞を獲ったと、母は得意顔で話していました。
類義語②得意満面の意味
得意そうな気持ちが顔じゅうに満ちあふれること。また、そのさま。
引用:goo辞書

初めてゴールを決めた息子は、得意満面の笑みを浮かべていました。
類義語③鼻高々の意味
- いかにも得意そうであるさま。
- 得意そうに。自慢げに。
引用:goo辞書

教え子が難しい資格試験に合格して鼻高々だ。
類義語④有頂天の意味
- 得意の絶頂であること。また、そのさま。大得意。
- 物事に熱中して夢中になること。また、そのさま。
引用:goo辞書

優勝の知らせを聞いて、有頂天になりました。

「したり顔」と「ドヤ顔」の違いは?

「したり顔」と「ドヤ顔」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「したり顔」にはうまくやったという顔つきという意味がありますが、
それに対し「ドヤ顔」には、得意げに自己アピールする顔つきという意味があります。
どちらも得意げな顔つきという意味合いがありますが、「ドヤ顔」はくだけた若者言葉に近い表現なので、ビジネスシーンやかしこまった文章などには適しません。
「したり顔」は英語で『triumphant look』

したり顔は英語の『triumphant look』に言い換えることができます。
英語の『triumphant look』には
- したり顔
という意味があります。
「したり顔」の対義語・反対語はありません

したり顔の対義語は、ありません。
