「追憶」という言葉には、「過去をしのぶこと」という意味があります。
過ぎ去ったことに思いをはせることを表すときによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「追憶」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「追憶」の意味は『過去をしのぶこと』
追憶の読み方は「ついおく」です。
語源は過去を思い出して懐かしむことを表す漢字から来ており、
- 「追」は過去にさかのぼる
- 「憶」はおもいだす
の2つが合わさってできた言葉です。
『追憶』には
- 過ぎ去ったことに思いをはせること
- 過去をしのぶこと
などの意味があります。
「追憶」の正しい使い方を例文で紹介!
「追憶」は、過ぎ去ったことに思いをはせることを表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
父は学生の頃の追憶にふけりながら、昔の友人たちのことを思い出していた。
例文②
この場所に来ると、彼女と過ごした日々の追憶がよみがえってくる。
例文③
追憶の中ではいい思い出ばかりだ。
例文④
彼はよく追憶にふけっている。
例文⑤
祖母は幼少時代を追憶して話してくれた。
【追憶を使う時の注意点】
追憶は過去に執着しているように捉えられることがあるので、未来に向かう話をするときにはあまり使われません。
「追憶」の類義語・言い換え5選
『追憶』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 追懐
- 追想
- 回想
- 想起
- 回顧
類義語①追懐の意味
過ぎ去ったことを思い出して、なつかしむこと。追想。
引用:goo辞書
アルバムをみて学生時代を追懐する。
類義語②追想の意味
過去を思い出してしのぶこと。追憶。追懐。
引用:weblio辞書
若かりし頃を追想するお年寄りが多い。
類義語③回想の意味
かつて経験したことを思いめぐらすこと。過去のことをふりかえって思いおこすこと。
引用:goo辞書
最近のドラマは回想シーンが多い気がする。
類義語④想起の意味
以前にあったことなどをおもいおこすこと。
引用:weblio辞書
昔の写真を見て、彼女は楽しかった子どもの頃の思い出を想起した。
類義語⑤回顧の意味
過ぎ去ったことを思い起こすこと。
引用:goo辞書
部活時代を回顧すると仕事も頑張れる。
「追憶」と「追想」の違いは?
「追憶」と「追想」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「追憶」には過去をしのぶことという意味がありますが、
それに対し「追想」には、過去を思い出してしのぶことという意味があります。
どちらも同じ意味がありますが、「追想」は「追憶」よりも客観的に過去を振り返る時に使われる言葉です。
「追憶」は英語で『reminiscence』
追憶は英語の『reminiscence』に言い換えることができます。
英語の『reminiscence』には
- 追憶
- 回想
という意味があります。
「追憶」の対義語・反対語は『展望』
追憶の対義語は、『展望』になります。
展望には
- 社会の動き、人生の行く末などを見渡すこと
- 見通すこと
- 見通し
などの意味があり、人生の行く末などを見渡すことを表すときに用いられます。
退職してしまうと将来に対する展望がなくなってしまう。
過去をしのび思い出す追憶に対して、展望は未来など先の見通しを表すという違いがあります。