「培う」という言葉には、「大切に養い育てる」という意味があります。
日常生活やビジネスシーンなどでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「培う」の意味や使い方などを例文を交えながら分かりやすく解説していきます。
「培う」の意味は『大切に養い育てる』
培うの読み方は「つちかう」です。
「培」は会意兼形声文字で、
- 大地の土を意味する土編
- 花びらの元のふっくらとした子房を表すつくり
から成り立っています。
このことから、「培」は、「土をふっくらと盛る」「草木を養い育てる」という意味合いをもつようになりました。
『培う』には
- 根元に土をかけて植物を育てる
- 大切に養い育てる
などの意味があります。
「培う」の正しい使い方を例文で紹介!
「培う」は、大切に養い育てることを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
前職では、コミュニケーション能力を培いました。
例文②
この商品は、これまで培ってきた我が社の技術を集結して開発しました。
例文③
長年培ってきた人脈で、今回のトラブルを乗り切ることができました。
例文④
1年間の新人研修では、パソコンスキルを培いました。
例文⑤
ここで培った知識や技術を、次の場所でも発揮したい。
【培うを使う時の注意点】
元は、根元に土をかけて植物を育てるという意味で使われていた「培う」ですが、現代では知識や技能などを育てるという意味合いで使われます。
植物の成長のように、じわじわと力をつけるものについて「培う」と表現されることが多いので覚えておきましょう。
「培う」の類義語・言い換え4選
『培う』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 養う
- 養成
- 育成
- 栽培
類義語①養うの意味
育て蓄える。力や習慣をしだいにつくり上げる。
引用:goo辞書
年末年始は実家に帰り、英気を養いました。
類義語②養成の意味
養い育てること。また、教え導いて一定の技能を身につけさせること。
引用:goo辞書
教員養成に力を入れている大学に進学しました。
類義語③育成の意味
育て上げること。育ててりっぱにすること。
引用:goo辞書
今年は中堅社員として、後輩の育成をがんばりたいです。
類義語④栽培の意味
植物を植えて育てること。魚介類の養殖にもいう。
引用:goo辞書
今年の夏はプランターでミニトマトを栽培してみたい。
「培う」と「養う」の違いは?
「培う」と「養う」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「培う」には大切に養い育てるという意味がありますが、
それに対し「養う」には、力や習慣をしだいにつくり上げるという意味があります。
どちらも手をかけて育てることを意味する言葉ですが、植物において使われるのは「培う」のみで、「養う」は使われません。
また、「養う」には家族などを扶養するという意味合いがありますが、「培う」にはありません。
「培う」は英語で『foster』
培うは英語の『foster』に言い換えることができます。
英語の『foster』には
- 養育する
- 世話する
などという意味があります。
「培う」の対義語・反対語はありません
培うの対義語は、ありません。