「努める」という言葉には、「精を出して仕事をする・努力して事を行う」という意味があります。
ビジネスシーン等でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「努める」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
努めるの意味は『精を出して仕事をする・努力して事を行う』
努めるの読み方は「つとめる」です。
語源は「ツト(夙」(朝早く)に由来するようです。「ツト-む」は、「朝早くから立ちはたらく意で、ものごとにつとめ精出すこと」と「字訓」にあります。
『努める』には
- 精を出して仕事をする・努力して事を行う
- 無理をしたり、がまんしたりして行う・こらえてする
などの意味があります。
「努める」の正しい使い方を例文で紹介!
「努める」は、ビジネスシーン等で使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
なるべく早く仕事を終わらせられるよう努めよう。
例文②
腹が立ったが、表情に出すまいと努めた。
例文③
お客様に満足いただけるよう、サービスの向上に日々努めております。
例文④
父は考古学の研究に努めている。
例文⑤
今後このようなことがないよう、努めて参ります。
【努めるを使う時の注意点】
同じ読みの言葉に「務める」がありますが、意味は同じではありません。
「努める」の類義語・言い換え4選
『努める』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 取り組む
- 遂行する
- 研鑽する
- 力を注ぐ
類義語①取り組むの意味
全力で事にあたる。
引用:goo辞書
合格するために受験勉強に取り組む。
類義語②遂行の意味
任務や仕事をやり遂げること。
引用:goo辞書
彼女は退職前に担当のプロジェクトを遂行した。
類義語③研鑽の意味
学問などを深く究めること。
引用:goo辞書
新しい会社に入り、毎日自己研鑽している。
類義語④力を注ぐの意味
自分の持つ力や精神をそこに集中すること。
引用:weblio辞書
お客様の満足度を上げるために社員教育に力を注ぐ。
「努める」と「務める」の違いは?
「努める」と「務める」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「努める」には精を出して仕事をする・努力して事を行うという意味がありますが、
それに対し「務める」には、ある役割や任務を引き受けて、その仕事をするという意味があります。
どちらも与えられた仕事を行うという意味は共通していますが、「務める」はただ仕事を行うというニュアンスなのに対し、「努める」では仕事に対し精を出すというニュアンスが強いです。
「努める」は英語で『make efforts』
努めるは英語の『make efforts』に言い換えることができます。
英語の『make efforts』には
- 工夫して
という意味があります。
「努める」の対義語・反対語は『怠る』
努めるの対義語は、『怠る』になります。
怠るには
- すべきことをしないでおく・なまける・また、気をゆるめる・油断する
などの意味があり、ビジネスシーン等で用いられます。
確認を怠ったため事故が発生した。
「努める」は精を出して仕事をする・努力して事を行うという意味を持つのに対し、「怠る」はすべきことをしないでおく・なまける・また、気をゆるめる・油断するという真逆の意味を持つ言葉です。