「帳尻を合わせる」という言葉には、「最終的につじつまが合うようにする」という意味があります。
ビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「帳尻を合わせる」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「帳尻を合わせる」の意味は『最終的につじつまが合うようにする』

帳尻を合わせるの読み方は「ちょうじりをあわせる」です。
語源は、商売で使われていた帳簿です。
売上や支出をかいた帳簿が、最後に計算が合うように収支を調整していました。
このことから最終的につじつまが合うように調整するという意味で使われるようになりました。
『帳尻を合わせる』には
- 収入と支出とが合うようにする
- 最終的につじつまが合うようにする
などの意味があります。
「帳尻を合わせる」の正しい使い方を例文で紹介!

「帳尻を合わせる」は、最終的につじつまが合うようにすることを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
A子最後に調整して、全体の帳尻を合わせた。
例文②
B男多少のズレは、後で帳尻を合わせればよいと教えられました。
例文③
C子最終的に数字の帳尻が合って安心した。
例文④
B子月末に数字を確認して、帳尻を合わせてください。
例文⑤
C男不足分は別の予算で帳尻を合わせるので大丈夫です。
【帳尻を合わせるを使う時の注意点】
「帳尻を合わせる」は、その場しのぎの調整という印象を与えやすい言葉です。
文脈によっては、不正やごまかしを連想させる場合もあるため、正式なビジネスの場では「調整する」「整合性を取る」などに言い換えるとよいでしょう。
「帳尻を合わせる」の類義語・言い換え3選

『帳尻を合わせる』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 辻褄があう
- 調整
- すり合わせ
類義語①辻褄があうの意味
B子説明を聞いて、内容の辻褄が合った。
類義語②調整の意味
ある基準に合わせて正しく整えること。過不足などを正してつりあいのとれた状態にすること。
引用:Weblio辞書
B男日程を調整して、改めて連絡します。
類義語③すり合わせの意味
主にビジネス用語として「交渉事でそれぞれの情報を調整して妥協点を見出していく」という意味で用いられる表現である。
引用:Weblio辞書
B子他部署と意見のすり合わせを行った。

「帳尻」と「辻褄」の違いは?

「帳尻」と「辻褄」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「帳尻」には収支の最終的計算という意味がありますが、
それに対し「辻褄」には、合うべきところがきちんと合う物事の道理という意味があります。
「帳尻」は数字や結果を表す際に使われる言葉ですが、「辻褄」は内容や論理を表す際に使われます。
「帳尻を合わせる」は英語で『balance out』

帳尻を合わせるは英語の『balance out』に言い換えることができます。
英語の『balance out』には
- 帳尻を合わせる
という意味があります。
「帳尻を合わせる」の対義語・反対語は『辻褄が合わない』

帳尻を合わせるの対義語は、『辻褄が合わない』になります。
辻褄が合わないには
- 道理にかなっていない状態
などの意味があり、道理にかなっていない状態を表す際に用いられます。
B男話を聞くほど、内容が辻褄が合わなくなってきた。
最終的につじつまが合うようにするという意味の「帳尻を合わせる」に対して、道理にかなっていない状態という意味の「辻褄が合わない」は、反対の意味の言葉として使うことができます。


