「丁々発止」という言葉には、「激しく議論し合うさま」という意味があります。
ビジネスや政治界でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「丁々発止」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「丁々発止」の意味は『激しく議論し合うさま』
丁々発止の読み方は「ちょうちょうはっし」です。
語源は、ものを激しく打つ音を表す「丁々」と、堅いもの同士が打ち当たる音を表す「発止」が組み合わされた言葉です。
元は、刀がぶつかり合う様子を表す言葉として使われていましたが、転じて現代では激しい議論をする様子を表す言葉として使われています。
『丁々発止』には
- 激しく議論し合うさま
- 刀などで激しく音を立てて打ち合うさま
などの意味があります。
「丁々発止」の正しい使い方を例文で紹介!
「丁々発止」は、激しく議論し合うさまを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
来年度の方針について、丁々発止のやりとりが続いた。
例文②
丁々発止の議論が展開している。
例文③
今日のミーティングは丁々発止で、定時を超えそうだ。
例文④
丁々発止のディベートは、休憩も挟まずに3時間続いた。
例文⑤
全く意見が出ないより、丁々発止の会議の方が意味がある。
【丁々発止を使う時の注意点】
「丁々発止」は、お互いの主張がぶつかり合うような話し合いの場面で用いられる表現です。
特にビジネスシーンでは、社内の会議の他にも企業同士の価格交渉などの場面でも使うことができますので、覚えておきましょう。
「丁々発止」の類義語・言い換え4選
『丁々発止』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 侃侃諤諤
- 諸説紛紛
- 議論百出
- 談論風発
類義語①侃侃諤諤の意味
ひるまず述べて盛んに議論をするさま。議論の盛んなことの形容。また、はばかることなく直言するさま。
引用:goo辞書
侃侃諤諤の論争が、かれこれ2時間も続いている。
類義語②諸説紛紛の意味
いろいろな意見が入り乱れて、まとまりがつかないさま。また、さまざまな憶測が乱れ飛んで、なかなか真相がつかめないさま。
引用:goo辞書
この事件については諸説紛紛、真相は謎である。
類義語③議論百出の意味
さまざまな意見が数多く出されて、活発に議論されること。また、そのさま
引用:goo辞書
町おこしイベントについては議論百出したが、やっとまとまってきた。
類義語④談論風発の意味
盛んに語り論ずること。
引用:goo辞書
子育ての方針について、夫と談論風発になった。
「丁々発止」と「侃侃諤諤」の違いは?
「丁々発止」と「侃侃諤諤」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「丁々発止」には激しく議論し合うさまという意味がありますが、
それに対し「侃侃諤諤」には、ひるまず述べて盛んに議論をするさまという意味があります。
どちらも議論が盛んである様子を意味する言葉です。
同じ意味を表す四字熟語ですので、類義語として言い換えて表現することができます。
「丁々発止」は英語で『verbally spar』
丁々発止は英語の『verbally spar』に言い換えることができます。
英語の『verbally spar』には
- 口で言い合う
- 丁々発止の論争をする
という意味があります。
「丁々発止」の対義語・反対語はありません
丁々発止の対義語は、ありません。