「浮き彫り」という言葉には、「あるものがはっきりと見えるようになること」という意味があります。
日常生活でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「浮き彫り」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「浮き彫り」の意味は『あるものがはっきりと見えるようになること』
【浮き彫りの意味】
1 平面に絵・模様・文字などを浮き上がるように彫ること。また、その彫刻。高浮き彫り・薄浮き彫りなどがある。浮き上げ彫り。うけぼり。レリーフ。
2 あるものがはっきりと見えるようになること。
引用: Weblio辞書
浮き彫りの読み方は「うきぼり」です。
語源は、彫刻に使われる技法の一つです。
丸彫りや透彫りされた彫刻を表す言葉でしたが、転じてあるものがはっきりと見えるようになることという意味合いで使われるようになりました。
『浮き彫り』には
- 平面に絵・模様・文字などを浮き上がるように彫ること
- 彫刻
- あるものがはっきりと見えるようになること
などの意味があります。
「浮き彫り」の正しい使い方を例文で紹介!
「浮き彫り」は、使うシーンによって少しずつ意味が変わってきます。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①彫刻の技法や作品を表す時
平面に絵・模様・文字などを浮き上がるように彫ることを表す時に使われます。
【例文①】

神社の柱には、精緻な龍の浮き彫りが施されている。
【例文②】

荘厳な浮き彫りの屏風に見入ってしまった。
例文②はっきり見えるようになることを表す時
問題や特徴が明確になることを表す時に使われます。
【例文①】

業務上の非効率が浮き彫りになった。
【例文②】

現場の問題点を浮き彫りにしている。
【浮き彫りを使う時の注意点】
「浮き彫り」は、彫刻の技法やデザインと、問題や特徴が明らかになるというの二つの意味があるため、文脈に応じて使い分ける必要があります。
「あるものがはっきりと見えるようになること」という意味で用いる場合は、主に課題や問題点の明示に適しており、ポジティブな内容にはやや不自然になることがありますので注意しましょう。
「浮き彫り」の類義語・言い換え5選
『浮き彫り』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 顕在化
- 明確化
- 表面化
- 可視化
- 露呈
類義語①顕在化の意味
顕在化とは、潜在的に存在しているものが明らかになる、あるいは表面化することを指す言葉である。
引用:Weblio辞書

消費者のニーズが顕在化したアンケート内容だった。
類義語②明確化の意味
明確にすること、曖昧なことを明確にすること、などを意味する表現。
引用:Weblio辞書

目標を明確化しておくことは大切です。
類義語③表面化の意味
隠れていた物事が、おもてに現れること。
引用:Weblio辞書

社内の不満が表面化した。
類義語④可視化の意味
目に見えないデータや事象を目に見える状態にする行為のことを意味する表現である。
引用:Weblio辞書

業績をグラフで可視化する。
類義語⑤露呈の意味
隠れていた事柄が表面に現れ出ること。また、さらけ出すこと。
引用:Weblio辞書

あの会社は不正行為が露呈し、信頼を失った。

「浮き彫り」は英語で『become apparent』
浮き彫りは英語の『become apparent』に言い換えることができます。
英語の『become apparent』には
- 現れる
- 表れる
という意味があります。
「浮き彫り」の対義語・反対語は『曖昧』
浮き彫りの対義語は、『曖昧』になります。
曖昧には
- 態度や物事がはっきりしないこと
- あやふや
などの意味があり、態度や物事がはっきりしないことを表す際に用いられます。

お客様に対して曖昧な返事をするのは避けましょう。
あるものがはっきりと見えるようになることという意味の「浮き彫り」に対して、態度や物事がはっきりしないことという意味の「曖昧」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
