「敬う」という言葉には、「相手を尊んで、礼を尽くす」という意味があります。
自分より上位の存在や目上の立場の人に対してよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「敬う」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
敬うの意味は『相手を尊んで、礼を尽くす』
敬うの読み方は「うやまう」です。
語源は漢字の「敬(けい)」で、この字は神様にお祈りをしている様子を表現しています。
このような文字の成り立ちに由来して、自分よりも上位と認める存在に対して礼を尽くす、という意味があります。
『敬う』には
- 相手を尊んで、礼を尽くす
- 尊敬する
などの意味があります。
「敬う」の正しい使い方を例文で紹介!
「敬う」は、自分より上位の存在や目上の立場の人に対して使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
神社仏閣を参拝するときに一番大切なことは、神仏を敬う心です。
例文②
幼い頃から、年長者を敬うよう教えられてきた。
例文③
両親を敬う気持ちを込めて、毎年プレゼントを贈るようにしています。
【敬うを使う時の注意点】
「敬う」は自分より目上の人に対して使う言葉のため、自分と同等、もしくは下の立場の人には使いません。
「敬う」の類義語・言い換え3選
『敬う』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 尊ぶ(とうとぶ)
- 崇める(あがめる)
- 仰ぐ(あおぐ)
類義語①尊ぶ(とうとぶ)の意味
- 尊いものとしてあがめる
- 価値あるものとして重んじる。尊重する
引用:goo辞書
参拝の作法には、神様を尊ぶ気持ちが込められています。
類義語②崇める(あがめる)の意味
- きわめて尊いものとして敬う。崇敬する
- 大事に扱う。寵愛 (ちょうあい) する
引用:goo辞書
窮地を救ってくれた彼は、ヒーローと崇められました。
類義語③仰ぐ(あおぐ)の意味
尊敬する。敬う
引用:goo辞書
大学時代に出会った教授を師と仰いで、今までたくさんのことを学びました。
「敬う」と「尊敬」の違いは?
「敬う」と「尊敬」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「敬う」には相手を尊んで、礼を尽くすという意味がありますが、
それに対し「尊敬」には、その人の人格、行為、業績をとうといものと認めてうやまうことという意味があります。
「敬う」は自分より上位の人、目上の人を対象にして使われる言葉ですが、「尊敬」は対象の立場には関係がなく、相手の人格や行動を認めたときに使われます。
「敬う」は英語で『revere』
敬うは英語の『revere』に言い換えることができます。
英語の『revere』には
- (深い尊敬・愛情をもって)崇敬する、あがめる
という意味があります。
「敬う」の対義語・反対語は『蔑む(さげすむ)』
敬うの対義語は、『蔑む』になります。
蔑むには
- 他人を、自分より能力・人格の劣るもの、価値の低いものとみなす
- 見下げる
- 見くだす
などの意味があり、対象の能力や人格を自分よりも劣るものとして語るときに用いられます。
人を蔑む言動は、結局自分の品位を下げるだけだ。
「敬う」は自分よりも上位と認める相手に対しての例を尽くすことを表し、「蔑む」は相手の能力や人格を自分よりも劣るものとして扱うことを表します。