「恭しい」という言葉には、「相手を敬って、礼儀正しく丁寧である」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「恭しい」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「恭しい」の意味は『相手を敬って、礼儀正しく丁寧である』
恭しいの読み方は「うやうやしい」です。
語源は、古語の「恭し(うやうやし)」です。
「うや」は、敬うという意味で、「うやうや」と言葉を重ねることで意味を強調しています。
『恭しい』には
- 相手を敬って、礼儀正しく丁寧である
などの意味があります。
「恭しい」の正しい使い方を例文で紹介!
「恭しい」は、相手を敬って、礼儀正しく丁寧であることを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
彼は恭しい態度で望んでいる。
例文②
彼女は恭しく頭を下げた。
例文③
彼は恭しい態度で神社を後にした。
例文④
母の墓の前で、兄は恭しく合掌した。
例文⑤
兄は式中、恭しく振る舞った。
【恭しいを使う時の注意点】
「恭しい」には悪い意味はありません。
かなりかしこまった様子を表すため、日常生活ではあまり使われない言葉です。
また、自分自身についてや目上の人に対しては使わない表現ですので、気をつけましょう。
「恭しい」の類義語・言い換え5選
『恭しい』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 謹んで
- 礼儀正しい
- 慎ましい
- 遠慮深い
- 丁寧
類義語①謹んでの意味
敬意を表してうやうやしく物事をするさま。かしこまって。
引用:goo辞書
謹んで頂戴いたします。
類義語②礼儀正しいの意味
礼儀をわきまえており、態度がきちんとしているさま。
引用:goo辞書
あの子はいつも礼儀正しい。
類義語③慎ましいの意味
遠慮深い態度である。控えめで、しとやかだ。
引用:goo辞書
結婚するなら、慎ましい人がいいなぁ。
類義語④遠慮深いの意味
他人に対する態度や言動が非常に控えめである。たいへんつつましい。
引用:goo辞書
彼女は、遠慮深い人です。
類義語⑤丁寧の意味
言動が礼儀正しく、配慮が行き届いていること。また、そのさま。丁重 (ていちょう) 。
引用:goo辞書
彼は見た目に反して丁寧な言葉遣いをする。
「恭しい」と「慎ましい」の違いは?
「恭しい」と「慎ましい」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「恭しい」には相手を敬って、礼儀正しく丁寧であるという意味がありますが、
それに対し「慎ましい」には、遠慮深い態度であることという意味があります。
「恭しい」は相手に対して敬意を払うという意味合いがありますが、「慎ましい」は、控えめであることだけを表す言葉で敬意を払うというニュアンスはありません。
似ている言葉ですが、時と場合に応じて使い分けましょう。
「恭しい」は英語で『reverent』
恭しいは英語の『reverent』に言い換えることができます。
英語の『reverent』には
- うやうやしい
- 敬虔(けいけん)な
という意味があります。
「恭しい」の対義語・反対語は『無礼』
恭しいの対義語は、『無礼』になります。
無礼には
- 礼儀にはずれること
- 失礼
- 不躾 (ぶしつけ)
- 無作法。
などの意味があり、礼儀にはずれ、失礼であることを表す際に用いられます。
彼は初対面のくせに、無礼な態度だ。
相手を敬って、礼儀正しく丁寧であるという意味の「恭しい」に対して、礼儀に外れ、失礼であることを表す「無礼」は、反対の意味の言葉として使うことができます。