「膾炙」という言葉には、「世の人々の評判になって知れ渡ること」という意味があります。
ニュースやビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「膾炙」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「膾炙」の意味は『世の人々の評判になって知れ渡ること』

膾炙の読み方は「かいしゃ」です。
語源は「膾」はなます、「炙」はあぶり肉の意味で、どちらも味がよく多くの人の口に喜ばれるところからから来ており、
- 「膾」はなます・細く切った肉や魚介類、野菜などを調味酢で和えた料理
- 「炙」は〈用語の2つ目の漢字の意味〉
の2つが合わさってできた言葉です。
『膾炙』には
- 世の人々の評判になって知れ渡ること
などの意味があります。
「膾炙」の正しい使い方を例文で紹介!

「膾炙」は、人々の話題になり広く世間に知られてもてはやされることを表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

この曲は、この地域では昔から人口に膾炙したメロディーで口ずさんでしまいます。
例文②

昨日見た映画は、50代の世代で最も人口に膾炙した作品です。
例文③

昭和初期に最も人口に膾炙したドラマで、今見ても面白いです。
【膾炙を使う時の注意点】
「膾炙」は世の人々の評判になって知れ渡ることという意味で、人々の話題になり広く世間に知られてもてはやされることを表すときに使われます。
また、例文のように「人の口」すなわち「世間のうわさ」という意味を持つ「人口」とセットにして使われるのが一般的です。
「膾炙」は、大勢の人が知っている・世間で話題になっているなどの良い意味で使われる言葉です。
「膾炙」の類義語・言い換え5選

『膾炙』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 人気
- 口の端に上がる
- もてはやされる
- 脚光を浴びる
- ブーム
類義語①人気の意味
- 人々の気受け。世間一般の評判。
- その土地の人々の気風。じんき。
- 株式市場で、投資家の間に広がる、ある銘柄の評判。「買い—にあおられる」
- 人間の意気。じんき。
引用:goo辞書

彼は人気急上昇のアイドルの推し活に夢中になっています。
類義語②口の端に上がるの意味

近所の知り合いの家は、世間の口の端に上っているらしい。
類義語③もてはやされるの意味
「もてはやす」の受け身形。人々の気受けがよく、さかんにほめられたり、厚遇されたりするさま。
引用:weblio辞書

一時的に多くの人々によってもてはやされた結果、調子に乗っていました。
類義語④脚光を浴びるの意味

20代の頃に脚光を浴びたあの映画は、今でも人気があります。
類義語⑤ブームの意味

韓流ブームなので、日本のテレビでも韓流ドラマを見ることができます。

「膾炙」は英語で『well-known』

膾炙は英語の『well-known』に言い換えることができます。
英語の『well-known』には
- 有名な・よく知られた
- 周知の
という意味があります。
「膾炙」の対義語・反対語はありません

膾炙の対義語は、ありません。
