「良きに計らえ」という言葉には、「良いように処理しておけ」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言い回しですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「良きに計らえ」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「良きに計らえ」の意味は『良いように処理しておけ』
良きに計らえの読み方は「よきにはからえ」です。
語源は、武士が使っていた「武士語」だと言われています。
- 「良き」は、よいという意味
- 「計らえ」は、適切な処理をしなさいという意味
この2つの言葉が組み合わされた言葉です。
『良きに計らえ』には
- 良いように処理しておけ
- いちいち詳細を指示しない
- 任せる
- やっておくように
などの意味があります。
「良きに計らえ」の正しい使い方を例文で紹介!
「良きに計らえ」は、良いように処理しておいてほしいということを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
君のことを信用しているぞ。良きに計らえ。
例文②
明日の件、良きに計らえ。頼んだぞ。
例文③
飲みの店選びについては、良きに計らえ。
例文④
チケット申し込み、頼んだぞ。良きに計らえ。
例文⑤
これからのことは良きに計らえ。今日はもう寝る。
【良きに計らえを使う時の注意点】
「良きに計らえ」は古い言い回しなので、現代では冗談まじりに使われるような表現です。
命令的なニュアンスを含みますので、目上の人に対しては冗談でも使わないように気をつけましょう。
「良きに計らえ」の類義語・言い換え3選
『良きに計らえ』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 任せる
- 自由
- どうでもい
類義語①任せるの意味
仕事などを他にゆだね、その自由にさせる。
引用:goo辞書
そろそろ部下に仕事を任せる。
類義語②自由の意味
自分の意のままに振る舞うことができること。また、そのさま。
引用:goo辞書
開始時間まで自由にお過ごしください。
類義語③どうでもいいの意味
価値がない、どっち決まっても良い、あまり興味が無い、といった意味の言い回し。どうでも良い。
引用:goo辞書
僕の分はどうでもいいから、好きなものを選んで。
「良きに計らえ」と「苦しゅうない」の違いは?
「良きに計らえ」と「苦しゅうない」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「良きに計らえ」には良いように処理しておけという意味がありますが、
それに対し「苦しゅうない」には、支障はない、構わぬという意味があります。
「良きに計らえ」は、相手の都合の良いように任せるという意味合いで使われますが、
「苦しゅうない」は、問題ないことや大丈夫であるといった、肯定的な返答の表現として使われます。
「良きに計らえ」は日本語の慣用句として古い言い回しですが、「苦しゅうない」は主に関西地方の方言だと言われています。
似ている言葉ですが、ニュアンスが異なりますので時と場合に応じて使い分けましょう。
「良きに計らえ」は英語で『take care of it』
良きに計らえは英語の『take care of it』に言い換えることができます。
英語の『take care of it』には
- よきに計らえ
という意味があります。
「良きに計らえ」の対義語・反対語はありません
良きに計らえの対義語は、ありません。