「委ねる」という言葉には、「全てを任せること」という意味があります。
物事を誰かに頼むシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「委ねる」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「委ねる」の意味は『全てを任せること』
委ねるの読み方は「ゆだねる」です。
「委」の漢字は「女性が身体を下に向けている」という様子を表しています。
そのことから「委ねる」という言葉の意味になったと言われています。
『委ねる』には
- 人に全てを任せること
- 全てを捧げること
などの意味があります。
「委ねる」の正しい使い方を例文で紹介!
「委ねる」は、全てを任せることを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
最終判断は、君に委ねるよ。
例文②
父から、店の経営を委ねられた。
例文③
時には流れに身を委ねることも大事だ。
例文④
試験に挑戦するかどうかの判断は、私に委ねられている。
例文⑤
我が社では、マスク着用の有無は個人の判断に委ねています。
【委ねるを使う時の注意点】
「委ねる」という言葉は、相手を信じて任せるという場面で使われます。
相手との信頼関係があるケースで使われますので、覚えておきましょう。
「委ねる」の類義語・言い換え5選
『委ねる』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 託する
- 預ける
- 任せる
- 委託
- 頼む
類義語①託するの意味
自分がなすべきことを他の人に頼む。まかせる。
引用:goo辞書
全国大会出場の夢を、後輩に託した。
類義語②預けるの意味
物事の処理を人にゆだねる。
引用:goo辞書
この件は、後輩に預けます。
類義語③任せるの意味
仕事などを他にゆだね、その自由にさせる。
引用:goo辞書
来年から息子に、子会社を任せることにしました。
類義語④委託の意味
ゆだね任せること。人に頼んで代わりにやってもらうこと。
引用:goo辞書
本校では給食業務は、委託業者が行っています。
類義語⑤頼むの意味
用事や処置を他にゆだねる。まかせて、すっかりしてもらう。
引用:goo辞書
中島、あとは頼んだぞ。
「委ねる」と「任せる」の違いは?
「委ねる」と「任せる」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「委ねる」には全てを任せることという意味がありますが、
それに対し「任せる」には、仕事などを他にゆだね、その自由にさせるという意味があります。
どちらも誰か他の人に頼むことという意味合いをもっています。
2つの言葉の違いはほとんどありません。
強いて言うなら「委ねる」の方が、相手に託すというニュアンスが強い表現になります。
「委ねる」は英語で『entrust』
委ねるは英語の『entrust』に言い換えることができます。
英語の『entrust』には
- 任せる
- 委託する
などという意味があります。
「委ねる」の対義語・反対語は『受ける』
委ねるの対義語は、『受ける』になります。
受けるには
- 自分に向けられた行為・働きかけに対処して応じる
- 引き受ける
- 受け入れる
などの意味があり、物事を受け入れるを表す際に用いられます。
難しい案件ですが、受けることにしました。
全てを任せることという意味の「委ねる」に対して、物事を受け入れるという意味の「受ける」は、反対の意味の言葉として使うことができます。