「全身全霊」という言葉には、「心と体のすべて、持っている力のすべて」という意味があります。
日常生活でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「全身全霊」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「全身全霊」の意味は『心と体のすべて、持っている力のすべて』
全身全霊の読み方は「ぜんしんぜんれい」です。
語源は、体の全てを表す「全身」と、魂の全てを意味する「全霊」が組み合わされた四字熟語です。
体も心も全て注ぐという意味合いで使われます。
『全身全霊』には
- 心と体のすべて
- 持っている力のすべて
などの意味があります。
「全身全霊」の正しい使い方を例文で紹介!
「全身全霊」は、持っている力のすべてを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
A子彼はプロジェクトに全身全霊で取り組んでいる。
例文②
B男彼は、試合に全身全霊をかけて挑んだ。
例文③
C子面接では自分の思いを全身全霊で伝えた。
例文④
B子彼は困難な課題にも全身全霊で挑戦していた。
例文⑤
C男全身全霊で歌い踊る姿に感動した。
【全身全霊を使う時の注意点】
「全身全霊」は、体と心のすべてを注ぐという強い意味を持つ言葉です。
日常の小さな出来事に使うと、大げさな印象を与えることがあるので注意しましょう。
「全身全霊」の類義語・言い換え5選
『全身全霊』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 全力
- 命懸け
- 渾身
- 精一杯
- 心血を注ぐ
類義語①全力の意味
もっている限りの力。ありったけの力。
引用:Weblio辞書
B子最後まで全力で取り組むことを心がけている。
類義語②命懸けの意味
死ぬ覚悟で物事をすること。また、そのさま。決死。懸命。
引用:Weblio辞書
A子命懸けの挑戦が、多くの人の心を動かした。
類義語③渾身の意味
からだ全体。全身。満身。
引用:Weblio辞書
B男彼は渾身の力を込めて、最後の一投を放った。
類義語④精一杯の意味
最大限の、できる限りの、などの意味の表現。
引用:Weblio辞書
B子今できることを精一杯やってみようと思う。
類義語⑤心血を注ぐの意味
全身全霊を傾ける、注力すること。
引用:Weblio辞書
C男彼はその研究に心血を注いできた。

「全身全霊」と「粉骨砕身」の違いは?
「全身全霊」と「粉骨砕身」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「全身全霊」には心と体のすべて、持っている力のすべてという意味がありますが、
それに対し「粉骨砕身」には、力の限り懸命に働くことという意味があります。
「全身全霊」は心身を込めるほどの気持ちや覚悟の強さを意味しますが、「粉骨砕身」は、身を削るほどの努力というニュアンスが強い言葉です。
似ている言葉ですが意味合いには違いがあるため、時と場合に応じて使い分けましょう。
「全身全霊」は英語で『devotion』
全身全霊は英語の『devotion』に言い換えることができます。
devotionの意味
献身、一意専心、傾倒、(深い)愛情、熱愛、(時間・努力・金などを)(…に)向けること、(宗教的な)帰依、信心、祈祷(きとう)、勤行(ごんぎよう)
英語の『devotion』には
- 一意専心
- (深い)愛情
- (時間・努力・金などを)(…に)向けること
などという意味があります。
「全身全霊」の対義語・反対語は『手抜き』
全身全霊の対義語は、『手抜き』になります。
手抜きには
- しなければならない手続きや手間を故意に省くこと
などの意味があり、しなければならない手続きや手間を故意に省くことを表す際に用いられます。
B男時間が足りず、手抜きになってしまったことを反省している。
持っている力のすべてという意味の「全身全霊」に対して、しなければならない手続きや手間を故意に省くことを意味する「手抜き」は、反対の意味の言葉として使うことができます。


