「図星」という言葉には、「目当ての所」という意味があります。
日常生活でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「図星」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「図星」の意味は『目当ての所』
図星の読み方は「ずぼし」です。
語源は弓道や的当ての競技で使われる的の中心に描かれていた印が「図星」と呼ばれていたことです。
「図」と「星」のそれぞれの意味は、
- 「図」は、描かれたもの
- 「星」は、点状の目印
この2つが合わさってできた言葉です。
弓矢や鉄砲で図星を射抜くことから転じて、「図星」という言葉が相手の核心・急所・本心を的確に突くという意味で使われるようになりました。
『図星』には
- 目当ての所
- 急所
- 人の指摘などが、まさにそのとおりであること
などの意味があります。
「図星」の正しい使い方を例文で紹介!
「図星」は、使うシーンによって少しずつ意味が変わってきます。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①目当ての所や急所を表す時
直撃・命中・正解といったニュアンスを表す時に使われます。
【例文①】

彼の一言は、まさに図星を射たものだった。
【例文②】

あなたの分析は図星です。
例文②人の指摘などが、まさにそのとおりであることを表す時
相手の本音・本質・事実を正確に指摘されることを表す時に使われます。
【例文①】

彼女に図星をつかれてドキッとした。
【例文②】

図星を指されて何も言えなくなってしまった。
【図星を使う時の注意点】
「図星」は、相手の核心や弱点を突くという意味があるため、言われた側が恥ずかしさや怒りを感じる場合があります。
使用する相手やシーンには気をつけましょう。
「図星」の類義語・言い換え4選
『図星』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 核心
- 的中
- 正解
- 本音
類義語①核心の意味
物事の中心となる大切なところ。中核。
引用:goo辞書

これは、事件の核心をつく発言だ。
類義語②的中の意味
1 (的中)矢や弾丸が的(まと)にあたること。命中。
2 予測・見当などがあたること。
引用:Weblio辞書

予想が的中した。
類義語③正解の意味
正しく解答すること。正しく解釈すること。また、その解答や解釈。
引用:Weblio辞書

予習していたので、正解することができた。
類義語④本音の意味
本心からいう言葉。
引用:Weblio辞書

あなたの本音を聞かせてほしい。

「図星」と「正鵠」の違いは?
「図星」と「正鵠」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「図星」には目当ての所や人の指摘などが、まさにそのとおりであることという意味がありますが、
それに対し「正鵠」には、物事の急所・要点という意味があります。
「図星」は、相手の本音・弱点・事実を言い当てることを表す際に使われますが、「正鵠」は、的確に本質・真理を突くことや言い当てることを表す際に使われます。
似ている言葉ですが、「正鵠」よりも「図星」のほうが日常的に馴染みのある言い回しです。
時と場合に応じて使い分けましょう。
「図星」は英語で『spot-on』
図星は英語の『spot-on』に言い換えることができます。
英語の『spot-on』には
- 正確で
- ねらいどおりで
という意味があります。
「図星」の対義語・反対語は『的外れ』
図星の対義語は、『的外れ』になります。
的外れには
- 大事な点をはずしていること
- 見当違いなこと
などの意味があり、大事な点をはずしている様子を表す際に用いられます。

その質問は的外れです。
目当ての所や、人の指摘などがそのとおりであることという意味の「図星」に対して、大事な点をはずしていることという意味の「的外れ」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
