「随時」という言葉には、「必要に応じて行うさまや、制限なくいつでも好きな時に行うさまを表す」という意味があります。
随時は、ビジネスにおいてもよく使われる言葉であり、社内に限らず、顧客に対してもよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「随時」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「随時」の意味は『必要に応じて行うさまのこと』
随時の読み方は「ずいじ」です。
語源は「随」は「よりそう」や「したがう」、「成り行きまかせ」などを意味します 。
たとえば「随行」は付き従って行くことで、「随筆」は筆のおもむくままに自分の思いを書いた文章のことです。
そのため「随時」は「時にしたがう、成り行きまかせ」とともに「いつでも好きなときに」や「ときどき、おりおり」の意味を持っています。
- 「随」は成り行きに任せるという意味
- 「時」はある一定のときや、そのときという意味
の2つが合わさってできた言葉です。
『随時』には
- いつでも
- 必要に応じて
- 臨機応変
などの意味があります。
「随時」の正しい使い方を例文で紹介!
「随時」は、必要に応じて行う様子を表すときに使う言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
質問がありましたら、随時お受けします。
例文②
この学校の見学は随時受け付けています。
例文③
現在、掲載されている品は少ないですが、随時更新されいく予定です。
例文④
ボランティアの募集は随時行っています。
【随時を使う時の注意点】
例えば、「随時入居可」という場合、入居する時期は入居者側が自由に決定できるという意味になります。
ただし、毎月一度販売される雑誌などは「随時発行」とは言わずに「定期発行」と言うように、定期的に行うようなことに対しては使われません。
「随時」の類義語・言い換え5選
『随時』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 時々
- 適宜
- 往々
- 折々
- 臨時
類義語①時々の意味
時々、友人と会う。
類義語②適宜の意味
ある条件、事情、要求などによく当てはまること。
引用:goo辞書
適宜、帰ってください。
類義語③往々の意味
物事がしばしばあるさま。まま。
引用:goo辞書
往々にして、こういうことはあるものだ。
類義語④折々の意味
時々。時たま。
引用:goo辞書
折々に見かけることがある。
類義語⑤臨時の意味
あらかじめ定めた時でなく、その時々の事情に応じて行うこと。
引用:goo辞書
臨時的に会議を開きます。
「随時」と「都度」の違いは?
「随時」と「都度」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「随時」には好きなときに・その時々にという意味がありますが、
それに対し「都度」には、そのたびに・毎回行われることという意味があります。
随時は気が向いたときという意味があり、都度は毎回という意味があるので、この点が違います。
「随時」は英語で『as necessary』
随時は英語の『as necessary』に言い換えることができます。
英語の『as necessary』には
- 必要に応じて
- 必要次第
という意味があります。
「随時」の対義語・反対語は『暫時』
随時の対義語は、『暫時』になります。
暫時には
- 少しの間
- 少しだけ
- 僅かな時間
などの意味があり、一時的な時間を意味する用法でよく用いられます。
暫時の間、お待ちください。
随時は「いつでも」という意味で、時間的な制限がなくいつでも行われますが、暫時は「一時的」に期間限定で行われることを意味します。