「必然」という言葉には、「必ずそうなること」という意味があります。
物事が確実に起きる、避けられない時によく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「必然」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「必然」の意味は『必ずそうなること』
必然の読み方は「ひつぜん」です。
語源はそれぞれの漢字の意味から来ており、
- 「必」は絶対に・きっと・間違いない意を表す
- 「然」はその状態である意を表す
の2つが合わさってできた言葉です。
『必然』には
- 必ずそうなること
- それよりほかになりようのないこと
などの意味があります。
「必然」の正しい使い方を例文で紹介!
「必然」は、決定的な原因があって必ずそうなるときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
宿題をやっていないので怒られた。必然の結果だ。
例文②
仕事のプロジェクトで成功したので報酬がもらえたことは必然である。
例文③
勉強を頑張ったので試験に合格することは必然だった。
例文④
お金がないので必然的に仕事を始めた。
【必然を使う時の注意点】
必然という言葉は、必ずそうなることが決まっている場合に使用され、他の類語と比較すると因果関係が存在しているかどうかが使い分けのポイントになります。
「必然」の類義語・言い換え3選
『必然』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 必至
- 必定
- 不可避
類義語①必至の意味
必ずその事がやってくること。そうなるのは避けられないこと。また、そのさま。
引用:weblio辞書
人身事故による影響でこの電車の遅延は必至だ。
類義語②必定の意味
そうなると決まっていること。必ずそうなると判断されること。また、そのさま。
引用:weblio辞書
このままの状態では不信感を持たれることは必定である。
類義語③不可避の意味
避けることが出来ないこと。
引用:weblio辞書
赤字が続けば、倒産は不可避だ。
「必然」と「運命」の違いは?
「必然」と「運命」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「必然」には必ずそうなることという意味がありますが、
それに対し「運命」には、巡り合わせという意味があります。
「必然」がある原因によって当然起こりえることを指し、「運命」が人間の意志を超越してあらかじめ決まっていることを指します。
「必然」は英語で『inevitable』
必然は英語の『inevitable』に言い換えることができます。
英語の『inevitable』には
- 防げない、避けられない、免れない
- 当然の、予測できる、必然的な
という意味があります。
「必然」の対義語・反対語は『偶然』
必然の対義語は、『偶然』になります。
「偶然」には
- 何の因果関係もなく、予期しないことが起こること
- 思いがけないことが起こるさま
などの意味があり、意図していなかったのに、思いがけずに起こった事柄について、その起こり方をいう場合に用いられます。
〈必然と偶然の違い〉
「必然」は必ず決定的な原因がありそれ以外になりようがない場合に、「偶然」はたまたま起こったことや思いがけない場合に使われます。