「算段」という言葉には、「苦心してよい方法や手段を考え出すこと」という意味があります。
金銭の都合をつけることを表す際などによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「算段」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「算段」の意味は『苦心してよい方法や手段を考え出すこと』
ご愛好の読み方は「さんだん」です。
語源は2つの漢字の組み合わせから来ており、
- 「算」はもくろむ
- 「段」は手立て
の2つが合わさってできた言葉です。
『算段』には
- 苦心してよい方法や手段を考え出すこと
- あれこれと工夫して、金銭の都合をつけること
などの意味があります。
「算段」の正しい使い方を例文で紹介!
「算段」は、よい方法や手段を考えたり、金銭の都合をつけたりする場面で使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
納期までの予定を算段して、余裕をもって仕上げられるようにしよう。
例文②
新商品開発に向けて、チームのみんなで算段した。
例文③
結婚式の費用を算段したら、びっくりするくらい高額になった。
例文④
旅行費用を算段したので、楽しい時間を過ごすことができた。
例文⑤
仕事を辞めてしまったので、これからの生活費を算段した。
【算段を使う時の注意点】
「算段」を使った慣用句に「遣り繰り算段」があります。
これは、お金に関して工夫して使いまわすという意味がありますので、併せて覚えておくとよいですね。
「算段」の類義語・言い換え5選
『算段』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- やりくり
- 切り盛り
- 都合
- 工面
- 融通
類義語①やりくりの意味
不十分なものをあれこれ工夫して都合をつけること。
引用:goo辞書
次の給料日まで、やりくりしなければ。
類義語②切り盛りの意味
物事をうまく処理すること。切り回し。
引用:goo辞書
1人で店を切り盛りしている母を尊敬している。
類義語③都合の意味
やりくりをすること。繰りあわせること。
引用:goo辞書
なんとか都合をつけて、旧友に会いに行った。
類義語④工面の意味
いろいろ手段・方法を考えて手はずを整えること。特に、なんとか工夫して金銭を用意すること。算段。
引用:goo辞書
私の大学の学費を父が工面してくれた。
類義語⑤融通の意味
必要な物や金を都合すること。やりくり。ゆずう。
引用:goo辞書
融通を利かせてもらって、叔父から10万円ほど借りることができた。
「算段」と「目論見」の違いは?
「算段」と「目論見」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「算段」にはよい方法や手段を考えたり、金銭の都合をつけたりするという意味がありますが、
それに対し「目論見」には、物事をしようとして考えをめぐらすという意味があります。
どちらも物事を実現するためにあこれ考えることを意味する言葉ですが、「算段」は考え出す際に苦心するニュアンスが含まれています。
また、「算段」には金銭の都合をつけるという意味がありますが「目論見」にはありませんので、文脈に沿って使い分けましょう。
「算段」は英語で『manage』
算段は英語の『manage』に言い換えることができます。
manageの意味
どうにかしてする、うまくする、愚かにもする、時間をなんとか都合する、なんとかとる、なんとか作る、都合をつける、(…を)処理する、食べる、経営する
英語の『manage』には
- どうにかしてする
- 都合をつける
などという意味があります。
「算段」の対義語・反対語は『無策』
算段の対義語は、『無策』になります。
無策には
- 方策や対策をもっていないこと
- 見通し・計画がないこと
などの意味があり、解決するための方策や対策をもっていないことを表す際に用いられます。
無策のまま試合に臨んだので負けてしまった。
苦心してよい方法や手段を考え出すことを表す「算段」に対して、方策や対策をもっていないことを表す「無策」は反対の意味の言葉として使うことができます。