「空目」という言葉には、「実際にはないものが見えたような気がすること」という意味があります。
何かを見間違えた時などによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「空目」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「空目」の意味は『実際にはないものが見えたような気がすること』
空目の読み方は「そらめ」です。
明確な語源や由来はありませんが、「空」と「目」のそれぞれの意味は、
- 「空」は実体のない・事実でない、などの意
- 「目」は見ること
この2つが合わさってできた言葉です。
『空目』には
- 実際にはないものが見えたような気がすること
- ひとみを上にあげて見ること
- 見ていながら見ないふりをすること
などの意味があります。
「空目」の正しい使い方を例文で紹介!
「空目」は、使うシーンによって少しずつ意味が変わってきます。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①何かを見間違えた時
実際にはないものが見えたような気がすることを表す時に使われます。
【例文①】
暗かったので、犬がいると空目した。
【例文②】
老眼が進み、細かい字を空目することが増えた。
例文②「上目」の意味で使われる時
ひとみを上にあげることを表す時に使われます。
【例文①】
あのアイドルの空目遣いは可愛い。
【例文②】
娘は空目を使って頼み事をしてくる。
例文③知らないふりをする時
見ていながら見ないふりをすることを表す時に使われます。
【例文①】
部長のパワハラは、みんなが空目している。
【例文②】
これまでみんなが空目していたことが、誰かの内部告発によってニュースになってしまった。
【空目を使う時の注意点】
インターネット上では、読み間違えることを「空目」ということもあります。
例えば「トレイ」と「トイレ」、「恋人」と「変人」など、形が似ている言葉が空目しやすいと言われています。
「空目」の類義語・言い換え3選
『空目』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 幻視
- 錯覚
- 見間違い
類義語①幻視の意味
幻覚の一。実際にはないものが、あるように見えること。
引用:goo辞書
疲れすぎて幻視が起こっている。
類義語②錯覚の意味
思い違い。勘違い。
引用:goo辞書
ここは目の錯覚を使って楽しめるテーマパークです。
類義語③見間違いの意味
見て他のものとまちがえること。見あやまり。見ちがい。誤認。みまちがえ。
引用:goo辞書
彼女と車ですれ違った気がしたが、見間違いだったかな?
「空目」と「空耳」の違いは?
「空目」と「空耳」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「空目」には実際にはないものが見えたような気がすることという意味がありますが、
それに対し「空耳」には、実際にはない音や声が聞こえたように思うことという意味があります。
「空耳」は見間違い、「空耳」は聞き間違いのことを表します。
似ている言葉ですが、使用シーンが異なりますので、気をつけましょう。
「空目」は英語で『misread』
空目は英語の『misread』に言い換えることができます。
英語の『misread』には
- (…を)読み違える
- (…を)(…と)誤解する
という意味があります。
「空目」の対義語・反対語は『凝視』
空目の対義語は、『凝視』になります。
凝視には
- 目をこらして見つめること
の意味があり、じっとよく見ることを表す際に用いられます。
暗闇の中、娘が寝ている様子を凝視しました。
実際にはないものが見えたような気がすることという意味の「空目」に対して、めをこらして見るという意味の「凝視」は、反対の意味の言葉として使うことができます。