「動機」という言葉には、「 物体や機械の運動がおこるきっかけ」という意味があります。
人が行動を起こす時によく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「動機」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「動機」の意味は『 物体や機械の運動がおこるきっかけ』
動機の読み方は「どうき」です。
語源は幕末の蘭学所の物理学の用語から来ており、
- 「動」はうごく・じっとしていない
- 「機」は物事の起こるきっかけ・きざし・はずみ・おり・しおどき
の2つが合わさってできた言葉です。
『動機』には
- 倫理学で、対象または目的の観念に導かれた衝動や欲望
- 心理学で、行動をひき起こす意識的・無意識的原因
- 人が意志を決めたり、行動を起こしたりする直接の原因・または目的。また、そのようなきっかけ・原因などを持つこと
- 芸術創作または学問上の研究にあたり、その意欲をそそるもとになる素材・思想・モチーフ
- 音楽で、楽曲の最小単位になる旋律の断片、または音型。通常主題のなかに含まれ、また主題と同義に用いられることもある・モチーフ
などの意味があります。
「動機」の正しい使い方を例文で紹介!
「動機」は、物事が動いたりする時に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
弊社の志望動機を教えてもらえますか。
例文②
この球の動機について調べてください。
例文③
この絵画の動機のモチーフはひまわりです。
例文④
なぜその洋服が欲しいのか動機を教えてください。
例文⑤
この曲の動機を聞かせてください。
【動機を使う時の注意点】
動機には幅広い使い方があります。
専門的な使い方も多いので気を付けて使いましょう。
「動機」の類義語・言い換え5選
『動機』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- きっかけ
- 理由
- モチーフ
- 根拠
- 原因
類義語①きっかけの意味
物事を始める手がかり・糸口・原因・動機。
引用:goo辞書
何かきっかけがあればうまくいくはず。
類義語②理由の意味
その結果には理由がある。
類義語③モチーフの意味
芸術分野において創作の動機となる思想や題材
引用:weblio辞書
この音楽のモチーフは子犬がじゃれているところです。
類義語④根拠の意味
もととしてよること・そのよりどころ・基づくところ。
引用:コトバンク
この資料の根拠となるデータはありますか。
類義語⑤原因の意味
ある物事やある状態・変化を引き起こすもとになること・その事柄。
引用:goo辞書
寒さの原因は冬型低気圧です。
「動機」と「目的」の違いは?
「動機」と「目的」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「動機」には物体や機械の運動がおこるきっかけという意味がありますが、
それに対し「目的」には、実現しようとしてめざす事柄・行動のねらい、めあてという意味があります。
その行動を起こそうと思ったきっかけが動機であり、その行動を起こすことで得られる事柄が目的となります。
「動機」は英語で『motive』
動機は英語の『motive』に言い換えることができます。
英語の『motive』には
- 動機・真意・誘因
- 主題
という意味があります。
「動機」の対義語・反対語は『結果』
動機の対義語は、『結果』になります。
結果には
- ある原因や行為から生じた結末や状態・また、そのような状態が生じること
- 優れた成果・優れた業績や記録
- 植物が実を結ぶこと・結実
などの意味があり、事実や状況を伝える際に用いられます。
努力の結果、成功した。
動機はその行動を起こすためのきっかけで、結果はその行動を起こした末の状態を説明する言葉です。