「自体」という言葉には、「もともとの本体・それ自身」という意味があります。
日常生活の会話や文章でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「自体」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「自体」の意味は『もともとの本体・それ自身』
【自体の意味】
- 自分のからだ。
- もともとの本体。それ自身。多くは他の名詞のあとに付いて接尾語的に、関係する他の事柄から切り離して、そのものだけについていうときに用いる。
- もともとの性質。本性。根本。
引用:goo辞書
自体の読み方は「じたい」です。
「自」と「体」は小学2年生で習う漢字で、
- 「自」はおのれ・みずから・じぶんひとりで
- 「体」はからだ・身体・そのものとしてのかたち・ 物事の本質をなすもの
の2つが合わさってできた言葉です。
『自体』には
- 自分のからだ
- もともとの本体・それ自身
- もともとの性質・本性・根本
などの意味があります。
「自体」の正しい使い方を例文で紹介!
「自体」は、物事を説明したり何かを紹介したりするときによく使われる言葉使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
ケーキ自体は大好きなのですが、今ダイエット中なのでやめておきます。
例文②
この契約自体が間違いだったのではないかと思う。
例文③
父の考え方自体が古いのだと思います。
例文④
お肉自体は好きで食べられるのですが、脂身は苦手です。
例文⑤
だいたい新聞自体見る人が少なくなっています。
【自体を使う時の注意点】
「自体」は、もともとの本体・そのもの自身という意味です。
基本的に人や物・物事などの名詞の後ろに使われる言葉です。
「自体」には、自分の身体という意味もありますが、一般的には物や人そのものの意味で使われることが多いです。
「自体」の類義語・言い換え5選
『自体』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 自身
- 本来
- そのもの
- 元来
- そもそも
類義語①自身の意味
- 自分みずから。自分。
- 他の何ものでもなくそれみずからの意で、他の語に付けてそれを強調する語。そのもの。自体。
引用:weblio辞書
それは私自身の問題なので、口出しはしないでほしい。
類義語②本来の意味
- もともとそうであること。元来。
- それが当たり前であること。道理であること。
引用:goo辞書
本来の目的を忘れてはいけません。
類義語③そのものの意味
- いま問題になっている事物。当のもの。
- 名詞または形容動詞の語幹の下に付けて、上の語の意味を強調する気持ちを表す語。まぎれもなくそのようであること。それ自身。
- 取り立てて言うようなもの。
引用:weblio辞書
久しぶりに会ったが、父と母は元気そのものでした。
類義語④元来の意味
- 最初からそういう状態・性質であることを表す。もともと。
- 物事を説き起こしたり、疑問を呈したりするときに、文頭に付ける語。
引用:goo辞書
この家は元来、うちの両親が建てたものです。
類義語⑤そもそもの意味
- 最初。発端。副詞的にも用いる。
- 改めて説き起こすときに用いる語。いったい。だいたい。さて。
引用:goo辞書
そもそもこの結婚には反対だ。
「自体」と「事態」の違いは?
「自体」と「事態」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「自体」にはもともとの本体・それ自身という意味がありますが、
それに対し「事態」には、物事の状態・成り行きという意味があります。
「自体」は物事や人物がそのものであることや、対象となる名詞を強調するという意味があります。
一方「事態」は物事の状態や成り行きを指し、多くが深刻で好ましくない場合に使う言葉です。
読み方は同じですが、意味が違うので使うときはどっちが正しいか見極める必要があります。
「自体」は英語で『itself』
自体は英語の『itself』に言い換えることができます。
英語の『itself』には
- それ自身・そのもの・それ自身を
- いつものそれ・正常なそれ
という意味があります。
「自体」の対義語・反対語はありません
自体の対義語は、ありません。