「証左」という言葉には、「事実を明らかにするよりどころとなるもの」という意味があります。
ビジネスシーンなど堅い言い回しで表現したい時によく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「証左」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「証左」の意味は『事実を明らかにするよりどころとなるもの』
証左の読み方は「しょうさ」です。
語源は、「左」という言葉が右手を支えるものとしての語源を持つため、『証し』を支えるという意味から来ており、
- 「証」は 事実を明らかにするものあかし
- 「左」はひだり・たすける・しるし・あかし
の2つが合わさってできた言葉です。
『証左』には
- 事実を明らかにするよりどころとなるもの
- 証拠
などの意味があります。
「証左」の正しい使い方を例文で紹介!
「証左」は、ビジネスシーンなど少し堅い言い回しで表現したいときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
アンケートの結果を証左資料として添付します。
例文②
そのデータは証左として提出してほしい。
例文③
この資料は証左として使うのは難しいと思います。
例文④
この事件の犯人を特定する証左がっ見つかりました。
例文⑤
この案件については、証左を示すことで先方に理解していただけるはずです。
【証左を使う時の注意点】
「証左」は、事実を明確にするためのよりどころを意味する言葉です。
「証拠」や「裏付け」と同じ意味ですが、日常会話ではなく、ビジネスシーン等で少しかしこまった表現として使われます。
「証左」の類義語・言い換え4選
『証左』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 証拠
- 裏付け
- 根拠
- 証跡
類義語①証拠の意味
- 事実・真実を明らかにする根拠となるもの。あかし。しるし。
- 要証事実の存否について裁判官が判断を下す根拠となる資料。
引用:goo辞書
裁判では、証拠をすべて提出して勝訴を目指します。
類義語②裏付けの意味
- 裏を張って丈夫にすること。裏打ち。
- 物事の確実なことを他の面から証明すること。
引用:weblio辞書
さらに調査をして裏付けはとってあります。
類義語③根拠の意味
- 物事が存在するための理由となるもの。存在の理由。
- 本拠。ねじろ。
引用:goo辞書
この結果の根拠を示せと相手側から指摘されています。
類義語④証跡の意味
友人とここに来ていたという証跡を残すために、写真を撮りました。
「証左」と「証拠」の違いは?
「証左」と「証拠」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「証左」には事実を明らかにする、よりどころとなるものという意味がありますが、
それに対し「証拠」には、事実・真実を明らかにする根拠となるものという意味があります。
どちらも真実を明らかにする根拠という同じ意味合いを持っていますが、証左はビジネスシーンなどで、堅い言い回しで表現したいときに使われる言葉です。
一方で、証拠は証左よりも強いイメージを与える言葉で、日常生活などビジネスシーン以外のいろいろな場面でも頻繁に使用されています。
「証左」は英語で『evidence』
証左は英語の『evidence』に言い換えることができます。
英語の『evidence』には
- 証拠・物証・証言・証拠
- 形跡・跡
という意味があります。
「証左」の対義語・反対語は『無根拠』
証左の対義語は、『無根拠』になります。
無根拠には
- 物事が存在するための理由がないこと
などの意味があり、根拠や理由がないことを表すときに用いられます。
こんな無根拠な論文は信じられない。
「証左」は事実を明らかにするよりどころとなるもの・証拠という意味で、「無根拠」は根拠や理由がないということを指します。
物事が存在するための明確な理由があるかないかの違いです。