「先般」という言葉には、「さきごろ」という意味があります。
ビジネスシーンなどでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「先般」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「先般」の意味は『さきごろ』
先般の読み方は「せんぱん」です。
明確な語源や由来はありませんが、「先」と「般」のそれぞれの意味は、
- 「先」は時間的に早い方
- 「般」はある局面
この2つが合わさってできた言葉です。
『先般』には
- さきごろ
- このあいだ
- 過日
などの意味があります。
「先般」の正しい使い方を例文で紹介!
「先般」は、現在に近い過去を表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
先般お伝えした、資料を添付いたします。
例文②
こちら、先般のイベントの報告書です。
例文③
先般はお世話になりました。
例文④
先般は、遠いところからのご参加ありがとうございました。
例文⑤
先般申し上げましたように、来月末で引っ越すことになりました。
【先般を使う時の注意点】
「先般」は、ビジネスシーンなどの改まった場面で、話し言葉よりは書き言葉として使われます。
どのくらいまで前のことを表すのかという具体的な期間は定められていませんが、一般的には数日前から数週間前までのことを表します。
「先般」の類義語・言い換え3選
『先般』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 先日
- 過日
- 以前
類義語①先日の意味
近い過去のある日。このあいだ。過日。
引用:goo辞書
先日は、お忙しい中ご対応いただきありがとうございました。
類義語②過日の意味
過ぎ去ったある日。せんだって。先日。
引用:goo辞書
過日は、心温まるお手紙をありがとうございました。
類義語③以前の意味
その時よりも前。
引用:goo辞書
これは、以前住んでいたアパートです。
「先般」と「先日」の違いは?
「先般」と「先日」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「先般」にはさきごろという意味がありますが、
それに対し「先日」には、近い過去のある日という意味があります。
どちらも現在に近い過去を表す言葉です。
「先般」は主にビジネスシーンなどのかしこまったシーンで使われますが、「先日」は日常会話などでも広く使われる一般的な言葉です。
似ている言葉ですが、場面に応じて使い分けましょう。
「先般」は英語で『some time ago』
先般は英語の『some time ago』に言い換えることができます。
英語の『some time ago』には
- さきほど
という意味があります。
「先般」の対義語・反対語は『今般』
先般の対義語は、『今般』になります。
今般には
- このたび
- 今回
- 今度
などの意味があり、今回ということを表す際に用いられます。
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「この間」という意味の「先般」に対して、「今回」という意味の「今般」は、反対の意味の言葉として使うことができます。