従前の意味とは?ビジネスでのスマートな使い方・例文を解説!従来との違いは?

時計

「従前」という言葉には、「今より前」という意味があります。

ビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。

この記事では、「従前」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。

目次

従前の意味は『今より前』

写真

【従前の意味】

今より前。これまで。以前。

引用:goo辞書

従前の読み方は「じゅうぜん」です。

明確な語源は不明ですが、「従」と「前」のそれぞれの意味は

  • 「従」は、ある時を起点としてそれからのこと
  • 「前」は、ある時点よりも前のこと

を表す言葉で、この2つが組み合わされた言葉です。

『従前』には

  • 今より前
  • これまで
  • 以前

などの意味があります。

従前の正しい使い方を例文で紹介!

手

従前」は、今よりも前のことを表す際に使われる言葉です。

間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。

例文①

A子

こちらは従前通りの価格です。

例文②

B男

明日の会議は従前からの体制で行われます。

例文③

C子

部署が変わっても従前どおりの業務内容です。

例文④

B子

従前のご提案から、2点ほど変更させていただきます。

例文⑤

C男

従前から申し上げておりますが、値下げの予定はございません。

従前を使う時の注意点】

「従前」は日常会話で使われることはほとんどなく、ビジネスシーンやかしこまった場面で使われる言葉です。

馴染みのない方も多いため、「従前」を用いる場合は相手に意味が通じているか注意しながら使いましょう。

従前類義語・言い換え4選

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従前』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。

類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。

相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。

  1. これまで
  2. 従来
  3. 古来
  4. 旧来

類義語①これまでの意味

時間・場所・程度が、示された点までであること。今まで。この時まで。この所まで。

引用:goo辞書

B子

今年度から、これまでの様式と変わりました。

類義語②従来の意味

以前から今まで。これまで。従前。

引用:goo辞書

A子

従来の製品よりも、2割ほどお安くなりました!

類義語③古来の意味

昔から今まで。古くから。副詞的にも用いる。

引用:goo辞書

B男

このヨーグルトは、古来からの製法で作られています。

類義語④旧来の意味

昔から行われていること。以前から。従来。

引用:goo辞書

B子

そろそろ旧来の伝統スタイルを変える必要があるのではないでしょうか。

従前「従来」の違いは?

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「従前」と「従来」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。

従前」には今より前という意味がありますが、

それに対し「従来」には、以前から今までという意味があります。

「従前」は過去のことを表す言葉で、現在のことは含みませんが、「従来」は以前から今までという意味なので現在のことを含みます。

現在を含むかどうかで、どちらの言葉を使うかが決まるため、時と場合に応じて使い分けましょう。

従前は英語で『past

足

従前は英語の『past』に言い換えることができます。

pastの意味

過ぎ去った,昔の,過ぎ去って,終わって,過ぎたばかりの,任期を終わった,元の,過去の

引用:Weblio英和辞典・和英辞典

英語の『past』には

  • 過ぎ去った
  • 過去の

などという意味があります。

「従前」の対義語・反対語は『今後

パソコン

従前の対義語は、『今後』になります。

今後の意味

今からのち。こののち。以後。

引用:goo辞書

今後には

  • 今からのち
  • こののち
  • 以後

などの意味があり、今からのちを表す際に用いられます。

B男

今後の発展を期待しています。

今から前という意味のある「従前」に対して、今から後という意味の「今後」は、反対の意味の言葉として使うことができます。

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