「きな臭い」という言葉には、「こげくさい」「なんとなく怪しい」などという意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「きな臭い」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「きな臭い」の意味は『こげくさい』『なんとなく怪しい』
きな臭いの読み方は「きなくさい」です。
語源は、紙や布などを表す「きな」が、焦げる臭いがすることです。
紙や布が焦げた時の臭いが火薬の臭いに似ていたことから、戦争などが起こりそうであることを意味するようになりました。
また、このことから転じて「なんとなく怪しい」という意味合いで使われるようになったと言われています。
『きな臭い』には
- 紙や布などのこげるにおいがする
- こげくさい
- 戦争・動乱などの起こりそうな気配がする
- なんとなく怪しい
- うさんくさい
などの意味があります。
「きな臭い」の正しい使い方を例文で紹介!
「きな臭い」は、使うシーンによって少しずつ意味が変わってきます。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①こげくさいことを表す時
紙や布などのこげるにおいがする時に使われます。
【例文①】
きな臭いと思ったら、ストーブで本が燃えていた。
【例文②】
近くで火事があったようで、周辺がきな臭い。
例文②戦争や事件が起こりそうな気配がする時
戦争・動乱などの起こりそうな時に使われます。
【例文①】
なんともきな臭い事件だな。
【例文②】
どうもあの国の動きはきな臭い。
例文③なんとなく怪しい時
人や物事がうさんくさいと感じた時に使われます。
【例文①】
彼の口調や仕草から、きな臭さを感じる。
【例文②】
インターネット上にはきな臭い広告がごまんとある。
【きな臭いを使う時の注意点】
「きな臭い」は、本来燃えるはずではなかったものが焦げた時の臭いを表す言葉です。
一般的に燃えることが想定されているものに対しては「焦げ臭い」を使いますので、注意しましょう。
「きな臭い」の類義語・言い換え4選
『きな臭い』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 焦げ臭い
- 怪しい
- 不審
- 胡散臭い
類義語①焦げ臭いの意味
物が焦げたようなにおいがする。
引用:goo辞書
キッチンの方が焦げ臭い。
類義語②怪しいの意味
よくないほうに変わりそうである。不安である。
引用:goo辞書
怪しい勧誘には気をつけましょう。
類義語③不審の意味
疑わしく思うこと。疑わしく思えること。また、そのさま。
引用:goo辞書
不審に思ったらすぐに相談すべきです。
類義語④胡散臭いの意味
どことなく怪しい。疑わしい。油断ができない。
引用:goo辞書
あいつは胡散臭いやつだ。
「きな臭い」と「胡散臭い」の違いは?
「きな臭い」と「胡散臭い」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「きな臭い」にはなんとなく怪しいという意味がありますが、
それに対し「胡散臭い」には、どことなく怪しいという意味があります。
どちらも怪しい様子を表す言葉ですが、「きな臭い」の方が事件性が高い様子や緊迫した怪しさを表します。
「胡散臭い」は、ごまかしている様子やインチキな様子を含んだニュアンスで使われることが多いです。
似ている言葉ですが、ニュアンスが異なりますので時と場合に応じて使い分けましょう。
「きな臭い」は英語で『suspicious』
きな臭いは英語の『suspicious』に言い換えることができます。
suspiciousの意味
疑い深い,(容易に)信じない,(…を)疑って,(容易に)信じないで,疑惑を起こさせる,うさんくさい,怪しい,疑っている,疑惑を表わしている,疑いの
英語の『suspicious』には
- 疑い深い
- うさんくさい
- 怪しい
などという意味があります。
「きな臭い」の対義語・反対語はありません
きな臭いの対義語は、ありません。