「依拠」という言葉には、「あるものに基づくこと」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「依拠」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「依拠」の意味は『あるものに基づくこと』
依拠の読み方は「いきょ」です。
明確な語源や由来はありませんが、「依」と「拠」のそれぞれの意味は、
- 「依」は、よりどころとすること
- 「拠」は、何かをするための足場とすること
この2つが合わさってできた言葉です。
『依拠』には
- あるものに基づくこと
- よりどころとすること
などの意味があります。
「依拠」の正しい使い方を例文で紹介!
「依拠」は、あるものに基づくことや、よりどころとすることを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
これは物理学に依拠した検証です。
例文②
彼の考えに依拠して、書類を作成しました。
例文③
お客様アンケートの結果に依拠し、改善しています。
例文④
歴史上の出来事に依拠した物語です。
例文⑤
前例のみに依拠するのはやめた方がいい。
【依拠を使う時の注意点】
「依拠」は何かを頼りにしたり基準にしたりすることを表す際に使われます。
「依拠」を使った用語に「依拠性」という言葉がありますが、これは著作権法に関する用語で、「他人の著作物を真似したり利用したりして自分の作品を作ること」という意味ですので、併せて覚えておきましょう。
「依拠」の類義語・言い換え3選
『依拠』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 準拠
- 拠り所
- 拠点
類義語①準拠の意味
あるものをよりどころとしてそれに従うこと。また、そのよりどころ。
引用:goo辞書
これは教科書に準拠したドリルです。
類義語②拠り所の意味
この論文を拠り所としてレポートを書こう。
類義語③拠点の意味
活動の足場となる重要な地点。
引用:goo辞書
彼らは愛知県を拠点としているユーチューバーです。
「依拠」と「依存」の違いは?
「依拠」と「依存」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「依拠」にはあるものに基づくことやよりどころとすることという意味がありますが、
それに対し「依存」には、他に頼って存在、または生活することという意味があります。
「依拠」は何か他の物事を参考にするというニュアンスで使われますが、「依存」はそれがないと成り立たないほどであるというニュアンスで使われます。
似ている言葉ですが、意味合いが異なりますので、時と場合に応じて使い分けましょう。
「依拠」は英語で『dependence』
依拠は英語の『dependence』に言い換えることができます。
英語の『dependence』には
- (…に)頼ること
- 依存
- 信頼
などという意味があります。
「依拠」の対義語・反対語はありません
依拠の対義語は、ありません。
根拠の意味