「仔細」という言葉には、「事細かであること」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「仔細」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「仔細」の意味は『事細かであること』

仔細の読み方は「しさい」です。
明確な語源や由来はありませんが、「仔」と「細」のそれぞれの意味は、
- 「仔」は、小さなこと
- 「細」は、こまかいこと
この2つが合わさってできた言葉です。
『仔細』には
- 事細かであること
- 詳細
- 詳しい事情
- こみいったわけ
- 差し支えとなる事柄
- 異議
などの意味があります。
「仔細」の正しい使い方を例文で紹介!

「仔細」は、使うシーンによって少しずつ意味が変わってきます。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①事細かであることを表す時
物事の詳細や詳しいわけを表す時に使われます。
【例文①】

この件については、仔細をまとめて提出してください。
【例文②】

調査結果の仔細を知っているのは、彼だけです。
例文②特別な理由を表す時
差し支えとなるような事柄などを表す時に使われます。
【例文①】

彼は仔細があり、しばらく休職していました。
【例文②】

次年度の配置について、仔細のある方は事前に教えてください。
【仔細を使う時の注意点】
「仔細」は、フォーマルな表現で、日常会話よりはビジネスシーンや公的な文書などで用いられます。
また、「子細」と表記されることがありますが、同じ意味の言葉として使われますので、覚えておきましょう。
「仔細」の類義語・言い換え3選

『仔細』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 詳細
- 詳しい
- 委細
類義語①詳細の意味
細部に至るまでくわしいこと。また、そのさま。
引用:goo辞書

明日の詳細は、後ほどメールでお送りします。
類義語②詳しいの意味
細かいところまで注意や調査などがよく行き渡っている。詳細である。
引用:goo辞書

詳しい日程につきましては、後日書類を郵送いたします。
類義語③委細の意味
細かく詳しいこと。詳しい事情。詳細。
引用:goo辞書

勤務形態などの委細につきましては、面談でお伝えいたします。

「仔細」と「詳細」の違いは?

「仔細」と「詳細」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「仔細」には事細かであることという意味がありますが、
それに対し「詳細」には、細部に至るまでくわしいことという意味があります。
どちらも細かい事柄を表す際に使われますが、「仔細」はビジネスシーンなどで用いられるのに対して、「詳細」は日常会話にも使われる一般的な表現です。
似ている言葉ですが、時と場合に応じて使い分けましょう。
「仔細」は英語で『detail』

仔細は英語の『detail』に言い換えることができます。
英語の『detail』には
- 細部
- 細かい面
- つまらないこと
- ささいなこと
という意味があります。
「仔細」の対義語・反対語は『概略』

仔細の対義語は、『概略』になります。
概略には
- おおよその内容
- あらまし
- 大略
- 概要
などの意味があり、おおよその内容を表す際に用いられます。

調査の概要は、次のとおりです。
詳しい事情という意味の「仔細」に対して、おおよその内容という意味の「概略」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
