「分掌」という言葉には、「仕事・事務を手分けして受け持つこと」という意味があります。
ビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「分掌」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「分掌」の意味は『仕事・事務を手分けして受け持つこと』
分掌の読み方は「ぶんしょう」です。
明確な語源や由来はありませんが、「分」と「掌」のそれぞれの意味は、
- 「分」は、分担する
- 「掌」は、任務や責任
この2つが合わさってできた言葉です。
『分掌』には
- 仕事・事務を手分けして受け持つこと
- 分担
などの意味があります。
「分掌」の正しい使い方を例文で紹介!
「分掌」は、仕事・事務を手分けして受け持つことを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

新年度はまず、一年の分掌決めからはじまる。
例文②

若手から自分の好きな分掌を選んでください。
例文③

自分の分掌をしっかり果たすことが大切だ。
例文④

私はこの仕事は2年目なので分掌の中でわからないことがあったら、聞いてください。
例文⑤

新しい分掌になったので、気持ちを新たに頑張ろう!
【分掌を使う時の注意点】
「分掌」は、組織内での役割分担や職務分担に関して使う言葉です。
一般的な会話で使われることは少なく、主にビジネスシーンで使われますので、覚えておきましょう。
「分掌」の類義語・言い換え4選
『分掌』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 分担
- 業務分担
- 割り当て
- 振り分け
類義語①分担の意味
仕事などを分けて受け持つこと。分けて負担すること。
引用:goo辞書

前日準備はみんなで分担して、各自が担当する役割を決めました。
類義語②業務分担の意味

業務分担を見直すことで、効率化を図る。
類義語③割り当ての意味
割り当てること。また、割り当てたもの。割り前。
引用:goo辞書

自分の割り当て分の仕事は終わりました!
類義語④振り分けの意味
振り分けること。また、そのもの。
引用:goo辞書

作業を振り分けて、各自が役割に集中できるようにしました。

「分掌」と「分担」の違いは?
「分掌」と「分担」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「分掌」には仕事や事務を手分けして受け持つことという意味がありますが、
それに対し「分担」には、仕事などを分けて受け持つことという意味があります。
「分掌」は、組織内の業務や責任を分けるという意味合いで使われますが、「分担」は比較的小さな仕事や具体的な作業を分ける時に用いられます。
似ている言葉ですが「分掌」よりも「分担」の方がよりカジュアルなニュアンスで使われますで覚えておきましょう。
「分掌」は英語で『division』
分掌は英語の『division』に言い換えることができます。
英語の『division』には
- 分割
- 分配
- (分割された)区分
などという意味があります。
「分掌」の対義語・反対語は『統合』
分掌の対義語は、『統合』になります。
統合には
- 二つ以上のものを合わせて一つにすること。
などの意味があり、二つ以上のものを合わせて一つにすることを表す際に用いられます。

この春から、二つの部署が統合することになりました。
仕事・事務を手分けして受け持つことという意味の「分掌」に対して、二つ以上のものを合わせて一つにすることという意味の「統合」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
